『呪術廻戦』虎杖悠仁は“友達になりたいキャラNo. 1”? 実直な性格と謎多き能力の魅力

 そんな性格も然ることながら、身体能力も主人公然としているのが虎杖の魅力だ。もともとは呪力がない一般人のため呪術は一切使えないが、身体能力がすこぶる高い。

 それは「東京校・京都校全員呪力なしで闘り合ったら 虎杖が勝ちます」と伏黒が言うほどである。実践や五条との修行で経験を積んだ今も、「逕庭拳」と「黒閃」という殴打が虎杖の武器だ。その殴打は特級呪霊の真人ともやり合えるほどの力を持っているため、この身体能力の高さには秘密が隠されていそうだ。一部読者からは、強大な力を得る代わりに強制的に自らの何かを犠牲にしてしまう現象「天与呪縛では?」という意見も上がっている。

 さらに、京都校の東堂葵や渋谷事変で脹相と戦った時には、過去に虎杖と良好な関係を持っていたという「存在しない記憶」を相手に与えるという事象も。並外れた身体能力の高さと、敵に記憶を与える事象の詳細はまだ明かされていないが、さらに強くなっていきそうな可能性を感じさせてくれている。

 人間離れした体術スキルと未知数の強さを持つ虎杖。もちろん、仲間たちのためにそのチカラを使っていくのだが、行動の根源には祖父の遺言である「オマエは強いから 人を助けろ」という言葉がある。その遺言を受け取ったからこそ、「自分が知ってる人くらいは正しく死んでほしいって思うんだ」と理由で呪術師になる決意をしたのである。祖父の遺言を真っ直ぐに受け止めるのは実に虎杖らしい。

 だが一方で、虎杖らしくまっすぐに受け止めた結果、大きく運命が変わってしまったとも言える。「オマエは強いから 人を助けろ」という言葉がある種呪いのようになってしまった、とも考えられるのではないだろうか。この先の展開によって遺言が虎杖を苦しめるのか、それとも自分にしかできない道を進むトリガーとなったのか、分かれていくのであろう。

 虎杖は呪術師になって間もない。宿儺の器であるとはいえ、ポテンシャルは計り知れない上にまだまだ謎も多い。これから明かされるであろう秘密と結末を受け止める準備をしておきたいものである。

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