『BLEACH』朽木白哉、“掟に縛られた男”を変えたのは? ルキアとの関係を考察
孤高の存在から変わった白哉の姿
ルキアが処刑を免れてから、白哉は少しずつ柔らかい表情を見せるようにもなる。それは同じ隊長格や部下に対してもだ。それに伴って、ルキアとの関係も兄と妹らしさが増していく。
ユーバッハと一護の対決では、ルキアと恋次には自分たちの戦いはいいから一護のもとへ行けと促す。
「此処にお前達の力は必要ないと言っているのだ」
言葉はそっけない。しかし、居合わせた日番谷が微笑む。
「見透かされちまったな あんたの気遣い」
「…元より見透かされるつもりで言ったのだ」
素直ではない。しかし不器用ながらも妹や仲間たちのためを思って行動していることが垣間見える。ルキアと白哉は、本当の“兄妹”ではない。しかし生死を賭けた戦いを共に乗り越えたことで、血のつながった兄妹と同じぐらい、あるいはそれ以上に強い絆と信頼で結ばれることになったのではないだろうか。
(文=ふくだりょうこ(@pukuryo))
■書籍情報
『BLEACH』(ジャンプ・コミックス)74巻完結
著者:久保帯人
出版社:株式会社 集英社
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