『ハイキュー!!』実現した「ゴミ捨て場の対決」 烏野の好敵手・音駒高校の魅力とは?

烏野に音駒は必要だった

 強くなるほど、試合を重ねるほど、縁のあるチームというのは増えていく。

 及川を擁する青城を始め、宮城県内の強豪チームと烏野は浅からぬ縁が生まれた。本編でこそ具体的には描かれていないが、春高2回戦で戦った稲荷崎高校もその後に再戦を果たしていることから、因縁と言える関係になっただろう。

 音駒と烏野が春高で戦うことになったのも、強くなったからこそではあるが、元はといえば、前監督たちの縁がある。

 音駒は監督が復帰したこともあり、春高で「ゴミ捨て場の対決」を実現したいと思っていた。それが、黒尾が月島にブロックの手ほどきをする理由のひとつとなっている。

 春高の3回戦では烏野が勝ったが、もう一度同じメンバーで試合をしたからといって、勝てるとは限らない。拮抗した実力、自分達にないものを持っている相手。烏野が強くなるためには、音駒はいなければならないライバルだった。

そして何より、バレーをしていて楽しい相手だっただろう。だからこそ両校とも最高のパフォーマンスができたのだ。

(文=ふくだりょうこ(@pukuryo))

■書籍情報
『ハイキュー!!』(ジャンプ・コミックス)既刊43巻
著者:古舘春一
出版社:株式会社 集英社
https://www.shonenjump.com/j/rensai/haikyu.html

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