『鬼滅の刃』善逸&伊之助コンビが見せた友情の力 涙の決意表明を振り返る

 以上の考察をふまえた上で、第201話にあった次のような描写を読むと胸がしめつけられる。柱稽古の中の回想で、彼らは「俺たちは仲間だからさ    兄弟みたいなものだからさ    誰かが道を外しそうになったら皆で止めような」「どんなに苦しくてもつらくても    正しい道を歩こう」と励ましあっていた。

 無惨戦がクライマックスを迎えて以降の展開は大変目まぐるしい。それは、主人公である炭治郎にある変化が起こったからであるが、その最中でも、善逸と伊之助は炭治郎を人間でいさせようとした。その姿勢は、涙なしには読めないのだ。無惨戦の勝利は、鬼殺隊全員の活躍があってこそのものだが、最後の展開で善逸と伊之助のコンビがいなければ、もっと悲しい結末を迎えていたのではないだろうか。

■書籍情報
『鬼滅の刃(4)』
吾峠呼世晴 著
価格:本体440円+税
出版社:集英社
公式サイト

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