即興演奏が話題の中高生・Zα SAVAGEとは何者? 『フジロック』も沸かせた新世代インストバンドの原点と音楽への無邪気な情熱

新世代インストバンド、Zα SAVAGEが大きな注目を集めている。
2022年に虎成(Dr)、龍成(たつなり/Ba)の兄弟とタツル(Gt)で結成。2024年にKengo(Gt)、Linkstone(Sax)が加わり、ライブ活動を本格的にスタートさせた。現在はサポートメンバーの龍成(りゅうせい/Per)、大地(HBB)を合わせた7人編成で活動。和室での即興演奏動画が話題となり、数多くのメディアに登場。『2025年日本国際博覧会(大阪・関西万博)』や『FUJI ROCK FESTIVAL ’26』などにも出演を果たし、さらに注目度を高めている。メンバー全員が中学生、高校生。卓越した演奏技術と独創的なアンサンブルは、今現在も凄まじいスピードで進化中だ。
リアルサウンドでは、Zα SAVAGEにインタビュー。虎成、龍成(たつなり)、Kengoにバンドの成り立ちやライブへのこだわり、将来のビジョンなどについて聞いた。(森朋之)
SNSとセッションでつながった“Z”世代と“α”世代――Zα SAVAGEのはじまり
――Zα SAVAGEはドラムの虎成さん、ベースの龍成さんの兄弟と、ギターのタツルさんの3人で結成されたそうですね。
虎成:はい。最初は僕と龍成で「虎成×龍成」というチームを組んでいて。SNSでタツルを見つけて、「一回一緒にスタジオに入らない?」という流れになって、バンドを結成しました。Kengoと会ったのは(京都のライブハウス)磔磔よな?
Kengo:うん。
虎成:磔磔で一緒に演奏したことがあって。いろんなところから集まったその日だけのバンドだったんですけど、Kengoのギターがめっちゃいい感じやったから「僕らのバンドに入りませんか?」って誘いました。
Kengo:帰り道ですね(笑)。
虎成:そのときのバンドがRed Hot Chili Peppers(以下、レッチリ)のカバーバンドだったんですよ。
Kengo:レッチリめっちゃ好きなんです。
虎成:レッチリはみんな好きよな。
――楽器を始めたのはいつくらいなんですか?
虎成:あんまり覚えてないんですけど、4歳くらいのときに幼稚園の先生に「リズム感がいい」って言われたみたいで。それで楽器をやってみたいってなって、お父さんがドラムのパッドを買ってくれたんです。電子ドラムからはじめて、その後、ドラムを習い始めました。
龍成:僕は4歳のときにピアノをはじめたのが最初です。7年くらいやってたんですけど、レッチリを聴いて「かっこいいな」と思って。クリスマスにベースを買ってもらって、5年前くらい前にベースをはじめました。
Kengo:僕は両親が音楽好きで。お母さんはミュージシャンで、身近に音楽が溢れてたんですよ。それで僕も音楽が好きになって、お父さんが持ってたギターを弾き始めました。最初はうちわでシャンシャン鳴らしてただけなんですけど(笑)。

――好きなプレイヤーを挙げるとしたら?
虎成:好きな人が多すぎるんですけど、一人挙げるとしたらネイト・スミスです。ライブにも何度か行ったんですけど、そのたびに人生のベストライブが更新されて。本当にすごいです。
Kengo:僕も尊敬するギタリストは何人もいるんですけど、特に好きなのはレッチリのジョン・フルシアンテですね。顔で弾いてる感じもいいし、フレーズの一つひとつが自分の感性を広げてくれるというか。素晴らしいです。
龍成:ずっと好きなのはマーカス・ミラーですね。プレイも音色もすごくいいです。
――Zα SAVAGEの音楽にはフュージョンやファンクの要素が感じられますが、そういう音楽も聴いてたんですよね?
虎成:はい。Snarky Puppyとか。
Kengo:Vulfpeckの曲をライブでカバーしたり。
龍成 昨日もやりました(笑)。
虎成:Kengoはエレクトロも好きよな?
Kengo:うん。もともとレッチリとかNirvanaとか90年代のロックが好きだったんですけど、最近はTOMORAとかをよく聴いてますね。
虎成:メンバー全員、好きな音楽がけっこうバラバラなんですよ。Linkstoneはゴスペルやジャズだし、フュージョン、ファンクが好きな人もいて。
――全員の好みが混ざってるんですね。サポートメンバーの龍成さん、大地さんも音楽を通じて知り合ったんですか?
虎成:そうです。学校の友達とかではなくて、SNSだったり、自由参加のオープンマイクセッションで知り合いました。

――Zα SAVAGEというバンド名については?
虎成:意味も響きもすごく気に入ってたんです。ただTHE SAVAGE、ZA SAVAGEというバンドがすでにいたので、“Zα”にしました。Z世代とα世代がいるバンドだからちょうどいいかなと。
――バンドが注目されたきっかけは即興演奏動画でした。即興をはじめたきっかけは?
虎成:5人体制になってからですね。3人でやっていた頃はカバーが中心だったんですけど、5人になってからは即興が増えて、自然にこうなりました(笑)。やり方はいろいろなんですけど、フレーズを思いついた人から始まることが多いですね。
Kengo:そのときの雰囲気をそのまま音にして出せるのがいいですね。
龍成:自由にやれて面白いです。
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――演奏のテクニックやフレーズのストックもそうですけど、ある程度、理論がわかってないと成立しないですよね?
虎成:それでいうと面白い話があって。Linkstoneとタツルはコードや理論にめっちゃ詳しいんですよ。でもKengoはコードの名前もわからないみたいで。
Kengo:あまりわからないです(笑)。
虎成:それでもいい感じにやってるから、意味わからなくて(笑)。どうやってるの?
Kengo:フィーリングかな(笑)。
――コードネームがわからなくても、セッションはできると。
虎成:最近“ディミニッシュ”を覚えて。弾くたびに「これがディミニッシュや」って言ってますね(笑)。
Kengo:今までは無意識で弾いてたんですけど、「これがディミニッシュや」ってわかって。
虎成:逆にタツルは理論がガチガチで。即興でもめっちゃキモいフレーズを弾いてきたりするんですよ。あえて違和感のあるコード進行を弾いたり。
Kengo:困るよな(笑)。
龍成:僕もベースを始めるまでコードや理論のことは一切わかってなくて。ピアノをやってたのに五線譜も読めないです。
――演奏技術については、YouTubeなども利用してますよね?
虎成:めっちゃしてます。本当にいろんな動画が上がってるし、最大限活用させてもらってますね。
Kengo:幼少期からお世話になってます(笑)。
虎成:昨日もみんなでラーネル・ルイス(Snarky Puppyのドラマー)のレッスン動画を見てました。みんなドラムが好きなんですよ。



















