佐々木彩夏、後藤真希、超♡ときめき宣伝部、いにしえ永遠?……レジェンドからフレッシュまで勢揃いの『TIF2026』を振り返る
どうにかして脳のドーパミンをブチアゲていかないと、とても立っていられない夏の野外フェス『TOKYO IDOL FESTIVAL』。観る方も出る方も命を削る。大好きなアイドルがとびきりの笑顔で最高な曲を歌った瞬間、疲労も苦しみも吹き飛び全身に血が巡り、今確かに生きているのだと実感できる。今年も生き延びた。
佐々木彩夏【7/31 SMILE GARDEN】
30歳になったあーりんが、『TOKYO IDOL FESTIVAL 2026』に降臨!初日一発目から涙。失われる塩分。前山田健一(ヒャダイン)作の生誕記念曲「30 STREET!!!」で、三十路ってかわいくないから横文字で! と、すべてをかわいく塗り替えるあーりん。そして〈重ねた年月 ミルフィーユ〉で、視界がブワッとひらけた。そっか! 年をとるって、甘々の層がいくつも重なってどんどん美味しさを増すミルフィーユなんだ……。振付の竹中夏海先生曰く「100歳までアイドルでいてほしいから、100ハート」(※1)に込められた祈り。
灼熱!真夏のアイドルメドレー A-RIN BEYOND THE LIMIT (佐々木彩夏・他9組 ※2)
そして続く、あーりん九番勝負! 9組64名と閃光のコラボカーニバル。ラスト全員参加の「走れ!」を終えても息切れ一つしていないあーりん。限界を超えるべきは、観ている私たちの方だった。きゅるりんってしてみての「ツインテールは20歳まで♡」を〈三十路まで〉に変えて歌い「みんな30歳になっても安心してツインテールしてね〜!」と、事務所の枠を超えた後輩たちへ、かわいいにリミットはないと伝えてくれた。
(※1) TBSポッドキャスト『我々は安心してエンタメが観たい』第67話
(※2) コラボ相手アイドル/楽曲
私立恵比寿中学/えびチリ、はじめました
のんふぃく!/I LOVE YOU=NONFICTION
きゅるりんってしてみて/ツインテールは20歳まで♡ (※3)
いぎなり東北産/服を着て、恋したい
fav me/にゃんてずるいの!
小泉遥香(超ときめき♡宣伝部)/7月のサイダー
UtaGe!/すーぱーUtaGe!砲
Jams Collection/シンデレラマインド
SUPER☆GIRLS/プリプリ SUMMERキッス
後藤真希【8/1 HEAT GARAGE】
「40歳!」からの「私がオバさんになっても」で掴み、「ズルい女」(カバーアルバム『Songs of You and Me!』収録)、ソロ曲「うわさのSEXY GUY」の前にはしっかりコール&レスポンス練習の気配り姉御。ハロヲタ大歓喜の「ガラスのパンプス」、そして「LOVEマシーン」で、満員の観衆が一つに。フェスで求められる大正解、“国民的アイドル”にしかできないライブだった。
超♡ときめき宣伝部【7/31 HOT STAGE】
超とき宣最後の『TIF』は、初期曲『ぴょんぴょん』から。来年3月で活動を終了する彼女たちの〈大切な時間がずっと ずっと続きますように〉がこの上なく沁みる。青春の煌きとあどけなさを、大人になった彼女達のやり方で表してくれた。11年前の『TIF』初出場からこれまでの感謝を息もつかせぬ勢いで語る坂井仁香さん。そして「聞いてください!『世界でいちばんアイドル』」。美しく完璧なラスト。全員きっと〈生まれ変わってもアイドル〉。
@onefive【8/1 HEAT GARAGE】
王道学園ラブコメ主人公の超美少女たちが今歌うのは、K-POPダンスサウンドを経由し、自らの出自「さくら学院」と先輩達の楽曲を繋ぐ新たな挑戦。「無敵☆アタシモード」はBABYMETAL「ド・キ・ド・キ☆モーニング」、「♡革命少女S♡」はさくら学院「ハートの地球」をサンプリング。積み重ねてきた過去を宝石に変える、彼女たちだけが使える魔法。
【TIFで出会ったときめきたち】
みおん/himawari(船橋)
〈曇る空さいて〉(「blue」)現れた輝く横顔の衝撃。今すぐ描きたい! という衝動に駆られた。清楚な佇まいとギャルネイルのギャップ。
中森玲緒奈/KAWAII LAB. MATES
新星カワラボ研修生。平成ギャルみある目力、時折ボーイッシュが覗く天然美少女。
JIYU/KiiiKiii
実在した…!猫の髭や瞳の色の微かな変化を追うように、僅かな表情の揺らぎから目が離せない。
七瀬マナ/クマリデパート
アイドル界一のデッカい口で100%の笑顔を振りまき、シャボン玉を打ちまくる完璧なアイドル力。
【東京アイドル衣装コレクション2026 SUMMER】
真夏のアイドル衣装を浴びる、眼福の三日間。
かすみ草とステラ(比賀ハル)
爽やかで涼しげな色味、上品で令嬢感あるシルエットの中にちらりと夏ヘルシーな肌見せ。
fishbowl(野田萌花/木村日音)
昼の赤金魚はスカーフやスカラップ装飾、夜の黒金魚(蝶美)は黒く長いリボン、鰭の美しいメタファー。伝統工芸浜松注染染め生地の帽子は、不変のモダン。(衣装担当・岩津由依さんSNS掲載の美しい資料と動画も必見)
ばってん少女隊【8/1 SMILE GARDEN、HEAT GARAGE】
これこそ野外で聴きたい待望の「森羅ばっしょー」が、ついにSMILE GARDENで鳴った瞬間。祭りじゃ祭りじゃ~! と下町育ちの血が騒ぐ。〈山も川も風も花も すべて今宵の出演者/天と地が混ざり合うステージ〉、夏空と木々と草いきれに溶けていく音。少女達が円陣になりグルグル回る「祭事・儀式」。ばっしょーが活動初期から紡いできた「祭・神話・自然信仰」が、『TIF』に顕現。
りんご娘【8/2 SMILE GARDEN、浮島STAGE】
3日間の疲れで全身泥のよう…が!白神山地の湧水をごくごく飲むように体にエネルギーが染み渡り、すっかり元気に。津軽三味線の出囃子、津軽弁のMC。リンゴ農家の朝を描く『0と1の世界』、岩木山お山参詣を描いた「サイギサイギ」、短すぎる方言「け」のディスコナンバー。アゲ曲続きなのになぜか岩木温泉に入ったくらいの癒し効果。昔一年だけ暮らした弘前に、ふるさとを持たない自分が憧れ抱いた「郷愁」。
いにしえ永遠?【8/2 SKY STAGE】
アイドル界の継往開来、いにしえ永遠?。元・仙台発正統派アイドル Dorothy Little Happy高橋麻里さんが声をかけ、それぞれ古のキャリアを持つ盟友たちと結成した、レジェンドであり新人。自己紹介ソング「とは?」では、最後に〈ファンの方~!〉とお客さんまでも紹介。そこで〈ずっとずっと一緒にいようね だからこそ長生きしてね〉は、泣くしかない。
人の心の中にだけは永遠があると信じさせてくれる。10年前のSKY STAGEでシャボン玉を飛ばして、ゆっふぃーのステージに素敵な背景を作ってくれたオタク…ファンの方、お元気ですか?
アイドルは若さを消費して終わるものじゃない。レジェンドもベテランもフレッシュも同時に存在する『TIF』で、幾重にも積み重なった夏の記憶をミルフィーユにして、何度もステージに蘇るアイドルの姿。その輝きを得て、私自身もまた生き延びた。