ME:I TSUZUMI、“決意の歌”として響く「どこまでも ~How Far I'll Go~」 『モアナと伝説の海』に重なる思いから生まれる説得力

Viral Hits Focus

 話題のバイラルヒット曲を毎週収録するSpotifyによる日本向けエディトリアルプレイリスト「Viral Hits Japan」(※1)。同プレイリストより、本記事ではTSUZUMI(ME:I)の「どこまでも 〜How Far I'll Go〜」をピックアップする。

 本作は、7月31日に劇場公開される実写映画『モアナと伝説の海』の劇中歌であり、日本版で主人公・モアナの声を務めるME:IのTSUZUMIが歌唱している。2017年に全米公開された『モアナと伝説の海』は世界興行6億4000万ドル、2024年に公開された『モアナと伝説の海2』は10億5000万ドルを記録したディズニー・アニメーションのヒット作。主人公・モアナが自らの心の声を信じ、大海原へと踏み出す物語は世界中で支持され、「How Far I'll Go」も作品を象徴する楽曲として長く愛されてきた。実写映画の公開を前に、その名曲がTSUZUMIという新たな歌い手によって再び注目を集めている。

 TSUZUMIの歌唱でまず耳を引くのは、力強さと透明感が共存している点だ。冒頭では声の芯を保ちながら柔らかく歌い始めるが、音が細くあっても輪郭が曖昧にならず、一つひとつの言葉がまっすぐに届く。その澄んだ響きからは、まだ自分の進むべき道を決めきれずにいるモアナの純粋さと、心の奥で消えることのない海への憧れが伝わってくる。一方、曲が進み、メロディが上昇していくにつれて、TSUZUMIの声は開放的になっていく。高音でも硬くならず、明るい響きを保ったまま声量が増していくため、その歌声は広大な海を思わせる。特にサビでは、フレーズの始まりから終わりまで息の流れを途切れさせず歌うことで、海原を前にしたモアナの心情を描き出しているようだ。歌声に込められる力が増しても、声量で感情を塗りつぶすことなく、モアナの繊細な心の揺れは最後まで失われない。

 本人も、モアナの繊細な気持ちが歌で伝わるように緩急をつけ、演じる場面ごとにモアナが何を感じているのかを考えながら歌ったと語っているが(※2)、この歌唱に強い説得力を与えているのが、TSUZUMI自身の『モアナと伝説の海』に対する特別な思いと、彼女のこれまでの物語だ。

 『モアナと伝説の海2』でME:Iが日本版エンドソングを担当した際、TSUZUMIは活動休止中だったため、歌唱に参加することができなかった。グループが大好きな作品に関われる喜びと、自分だけがそこに参加できない悔しさ。その入り混じった感情が、「絶対に私もモアナと一緒に仕事をしたい」という思いへと変わり、今回のオーディションに挑む背中を押したという。TSUZUMI自身は、モアナとの共通点として、不安や葛藤を抱えながらも前へ進んでいく姿を挙げている。ME:Iのオーディションに参加した当時、本格的なダンス経験がなかった彼女もまた、「自分にできるのか」と自信を失う瞬間を経験しながら、努力を重ねてデビューをつかみ取った。目標があれば、諦めず最後までやり遂げる。その姿勢も、自分の心の声を信じ、大海原へと踏み出すモアナと重なる。

 だからこそ、「How Far I'll Go」、そして「どこまでも 〜How Far I'll Go〜」に込められた迷いと決意は、彼女の軌跡そのものなのだ。進みたい道がありながら、不安や重圧に揺れる感情。悔しさを抱えながらも、もう一度チャンスをつかもうと踏み出す意志。TSUZUMI自身が歩んできた時間が、モアナの物語と重なることで、この歌は単なる劇中歌ではなく、一人の少女の“決意の歌”として響いている。

「モアナと伝説の海」「どこまでも ~How Far I’ll Go~」Performed by TSUZUMI(ME:I)

ME:I 公式Instagram

※1:https://open.spotify.com/playlist/37i9dQZF1DWZZbpkxU5t9L
※2:https://www.disney.co.jp/movie/moana-movie/news/20260623_01

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