Little Glee Monster、やりたいことを貫ける自信 「一輪」「Pages」で見せる“新しい挑戦”と“ありのままの個性”
Little Glee Monsterが今年4月に2つの新曲「一輪」「Pages」をリリースした。それぞれ、日曜劇場『GIFT』(TBS系)挿入歌、TVアニメ『本好きの下剋上 領主の養女』(読売テレビ・日本テレビ系)オープニングテーマとしても話題になっており、繊細な感情を歌い上げる6人のハーモニーの美しさも、未来へ向かって歩みを進めるワクワク感も、2曲を通してたっぷりと味わうことができる。そんな新曲を携え、Little Glee Monsterは全国ツアー『Little Glee Monster Zepp Tour 2026 “全力REAL LIVE”』を開催中で、Zepp会場ならではのオーディエンスとの距離の近さも活かしながら、新たなチャレンジも見どころになっているという。今回リアルサウンドではLittle Glee Monsterに1年ぶりのインタビューを行い、昨年からの活動を振り返りながら、「一輪」「Pages」の制作やMV撮影秘話、ツアーへの意気込みなどをたっぷり語ってもらった。(編集部)
【オリジナル動画】Little Glee Monster、“新しい1ページ”を開いた瞬間
「やりたいことを押し通す自信や説得力を身につけられた」(MAYU)
――Little Glee Monsterのリアルサウンドでのインタビューは1年ぶりということで、まずは最近の活動を振り返ってみたいと思います。昨年春から夏にかけての全国ツアー『Little Glee Monster Live Tour 2025 “Ambitious"』を経て、11月8日・9日に幕張メッセ イベントホールにてワンマンライブ『Little Glee Monster Live 2025 “Voice”』を行いました。新作を携えたライブとは異なる、特別なコンセプトの公演でしたが、今振り返るとどんな経験になりましたか?
MAYU:とにかく、すごく勉強になりました。おっしゃるように、アルバムや新曲を携えていたわけでもなく、ある意味では何もないところからテーマを作っていったライブでしたが、自分たちが中心となってギリギリまでいろいろ試行錯誤したり、周りの皆さんからもいろんな意見をいただいて。そこまでこだわった結果、自分たちが届けたかったものが届けられたと思っていますし、その一方で自分たちが軸となって0を1にすることの難しさにも直面しましたし、それを次に活かしてさらに進化したライブを作っていけるんじゃないかと思うと、プラスしかなかったと思うんです。10年以上活動してきて、こういう感覚になれたという意味でも、新鮮な経験でした。
アサヒ:ストリングスの皆さんを入れてのライブも初の試みだったので、息を合わせて歌うことはリハのときから結構大変で。でも、それを本番でもしっかりやり遂げられたことで今までにはないリトグリを皆さんにお届けできたと思うし、自分たちの自信にも繋がったかなと思います。
――今年に入ってからも、「For Decades」がJリーグ 2026特別シーズン応援ソングに起用されることが決定。2シーズン連続で起用されることで、この楽曲自体もだいぶ浸透したのではないでしょうか。
かれん:そうですね。だいぶJリーグサポーターの皆さんにも広まっていて、嬉しいことに「(応援ソングは)ずっとこの曲がいい」と言ってくださる声もたくさん耳にしています。
――SNSを見ていても、「『For Decades』きっかけでリトグリに興味を持った」とか「スタジアムでのスペシャルライブを観て好きになった」という声も見かけますし。
かれん:スペシャルライブも、最初に始めた頃と比べるとまた違った感じで。私たちの曲を口ずさんでくれている方もだいぶ増えましたし、受け入れられていることを感じる瞬間も増えました。
ミカ:1年前と比べても、私たちが「For Decades」を歌っているときはより熱気を感じられるようになりましたし、みんなでひとつになれる曲に育てることができている気がします。
――そのほかにもフェスやイベントにもたくさん出演してきました。僕も昨年末の『COUNTDOWN JAPAN 25/26』でのステージを拝見しましたが、本番開始前からお客さんを惹きつける試みが多々用意されていましたね。
かれん:本番が始まる前のリハーサルをお客さんに聴いてもらったことですよね。あれは初めての試みでしたが、私たち目当てじゃなかった人たちにも興味を持ってもらえるよう、いろんな挑戦ができていることが、個人的には嬉しくて。
miyou:あれも『Voice』で培った経験があったからこそできたことで。自分たちでアイデアを出すことにちょっと自信が出てきていたタイミングでしたし、成功や失敗を気にするより前に、自分たちが楽しいこととかか、やりたいと思っていることを優先できていることが、今の自分たちの強さにも繋がっているはずだと思います。
――それくらい『Voice』での経験は大きかったと。
結海:めっちゃ力がついた気がします。
miyou:成功がすべてではないじゃないですか。もちろん、ここまでの挑戦が失敗したわけじゃないけど、仮に自分たちに100点満点をつけることができなかったときに、いかにマイナスを補填していくかについて考える力もついているんじゃないかなと。そこが以前との大きな違いだと思うんです。
MAYU:もちろん周りのスタッフさんからの助言もいただきつつなんですが、100点を目指すよりも前に、自分たちがやりたいことを尊重して、それを押し通すための自信や説得力を身につけられたのかな。その大きな一歩となったのが、『Voice』というライブだったんです。
「一音一音に愛を込めて弾いてくださっていた記憶がよみがえった」(ミカ)
――そういった充実の活動期間を経て、2026年最初の新曲「一輪」と「Pages」が4月に配信リリースされました。それぞれ、日曜劇場『GIFT』(TBS系)の挿入歌とTVアニメ『本好きの下剋上 領主の養女』(読売テレビ・日本テレビ系)のオープニングテーマという、大きなタイアップがついています。
かれん:本当にありがたいですよね。
――まずは「一輪」について伺っていきます。日曜劇場というと、かつて『陸王』(TBS系)の劇中歌として「Jupiter」が起用されたことで、リトグリの名を広く知らしめたきっかけにもなった場ですが、再び日曜劇場とタッグを組むことになったとき、どう感じましたか?
かれん:前回の「Jupiter」は(平原綾香の)カバー曲でしたけど、今回はオリジナル曲で挿入歌を担当できることがすごく嬉しくて。しかも、この曲は私たちが歌入れをする前の、楽器録りの段階から見学させてもらったので、特に妹メンバーたち(ミカ、結海、miyou)は学ぶこともたくさんあったと思うんです。それぞれのジャンルのプロの方々が、自信とプライドを持って演奏に臨んでくださっていたので、私たちも皆さんに負けないように、よりいいものを作りたいという気持ちが強まりました。
――レコーディングの様子はYouTubeでも公開されていましたよね。
miyou:そうですね。私やミカや結海は初めて楽器録りの様子を見学させていただいたんですけど、「プロって本当にすごいな」と圧倒されて。繊細な生の音から伝わる人間味みたいなものって、直接演奏を聴くことで伝わるものもあるじゃないですか。それこそ、「この一音のためにこんなにも気持ちを込めて弾いているんだ」とか。そこでもいろんなアプローチが存在していたりして、そういうことを実感できる空間が本当に楽しかったですし、勉強になりました。
ミカ:皆さんが一生懸命ひとつの音楽を作っていく中で、一音一音に愛を込めて弾いてくださっていたので、感謝の気持ちもより強まりましたし。そのあとで私たちがレコーディングする際にもそのときの記憶がよみがえってきて、愛と感謝の思いを込めて歌うことができました。
――先ほどの『Voice』の話題ではないですが、0を1にする作業を目の当たりにしたことで、歌への取り組み方にも影響したと。
結海:はい。楽器録りのとき、その場でミュージシャンの皆さんに譜面を見せてもらったんですけど、「ここはこう弾く」みたいな決めごとが少ししか書いていなくて。あとは全部、演奏する皆さんを信頼してお任せするスタイルだったことに、本当にびっくりしたんです。そうやって、その場で感じたことを演奏に取り入れていく作業が楽しそうに見えて、私たちもこういうマインドでレコーディングに臨んだら、きっとその場で初めて生まれた感情を歌に込めることができたりするのかなって、すごく勉強になりました。
――その一方で、皆さんは歌のプロフェッショナルなわけですよね。今回の「一輪」に関しては実際、歌詞をどのように解釈して、どんな思いを込めてそれぞれ歌っていきましたか?
アサヒ:歌い出しは私が担当しているんですが、歌詞にもある〈これでいい それでいい〉と思う瞬間って誰しもあると思うんです。なので、このパートはまだ暗闇の中にある、開花する前の小さなつぼみを想像しながら、〈これでいい それでいい〉と言い聞かせるように歌っています。
MAYU:私は自分が歌っている〈どうせわかっては/もらえないんだと〉っていう歌詞の気持ち、すごくわかるんですよね。自分もそう思うことがあったし、自分でも自分のことがわかりきれないときもあるわけで。だからこそ「人にわかってもらえるわけがない」みたいに思ったりするので、ここは人々が日々過ごしていく中で内側に秘めているもの、多かれ少なかれ感じる感情を歌っていると思っていて。だけど、サビの〈わかりたいだけなのにな〉では壮大なラブソングに……恋愛以外にも“ラブ”ってあるじゃないですか。そういう意味で人間愛を歌ったヒューマンソングだと、私は感じているんです。自分に対してそう思ってくれている人がいるっていうのもあるし、もしかしたら自分自身に対してそう思っているのかもしれない……そう私は捉えていて。なので、そういった光と影、強さと弱さみたいな紙一重な部分を表現できるように、すごく優しい気持ちを込めて歌いました。