sumika、“感情”と向き合って紡いだ新たなる一歩 『ドラえもん』との巡り合いがバンドにもたらした推進力

「縁や出会いを大事にした幸せな第一歩目」(荒井)

——「Honto」と「Blue」を収録したニューシングルはバンドとしてはどんな位置付けの1枚になっていますか? 昨年3月にリリースした5枚目のアルバム(『Vermillion's』)がVermilion=“朱色”でしたが、この2曲は『ドラえもん』の“青色”になってますよね。

片岡:いや、これ、本当に狙ってないんですけど、去年『Blue』というツアーをやってなくてよかったなって。危なーと思いました(笑)。

——(笑)。やりそうだったんですか。

片岡:そういう色としての対比もありますし、『Vermillion's』はメンバーのパーソナルな部分と向き合って作りきったアルバムでもあったんですけど、今回は『ドラえもん』と一緒にやるっていうところで、作品がよくなるようにっていうのが第一プライオリティだった。そうやって「作品にとってどうか」ということを考えられるシングルがこのタイミングで出たっていうのが大きくて。もっと言うと、愛が深い『ドラえもん』のチームと曲作りができたことで、一緒に作っていく人が広がった面もある。そういったマインド面までパッケージできた作品なんじゃないかなっていうのは思います。

荒井:ここ数年、sumikaにはいろいろなことがあって、昨年ようやくメンバーが揃って、1年間バンド活動をすることができたんですよ。sumikaとして新たにこの先を歩いていく体制が整ったというか、土台ができた年が2025年だった。そして2026年になって、『ドラえもん』と一緒に仕事ができたことが、僕はsumikaっていうバンドの新しい第一歩目だなと思っていて。またシングルとして言えば、幾田りらさんをお迎えした曲(「赤春花 (feat.幾田りら)」)もあって、新しい縁や出会いを大事にしつつっていうことも表現できているので、すごく大きくて、とても幸せな第一歩目になっているなというふうに感じています。

小川:「Honto」だけではなく、全4曲でいろんなサウンドを鳴らせたっていうのも、しっかり歩みを進めていけてるなっていう安心感につながってますね。エンジン全開で作ることができたので、これからのバンドの推進力に変わるような1枚になったんじゃないかなって思っています。

「Lovers」2億回再生の感慨と“ライブすること”の意味

——そんな中で、2016年にリリースされた「Lovers」の累積再生回数が2億回を突破したこともニュースになっていますね。

片岡:モチベーションになりますね。楽曲ができ上がって、皆さんに届いてからというのは僕たちは管理しきれないところじゃないですか。だから、楽曲がいろんなところまで歩いて行ってくれてありがとうって気持ちがあるし、それをキャッチしてくださった方にも感謝しています。作詞作曲を頑張ります!

小川:本当にただただ嬉しいですね。これからも頑張って、変わらずに心を込めて作っていきたいと思います。

荒井:数字だけだとイメージが難しいんですけど、かなり前にレコーディングした楽曲が今でも愛してもらえるんだなって考えると、すごくグッとくるというか。幸せ者だなと思います。

sumika / Lovers【Music Video】

片岡:1年や2年で何億回も再生されるアーティストがすごいなって思うのは大前提ですけど、10年かけて2億回行ったのは嬉しいかもしれないですね。かなりsumikaっぽい気がする。

小川&荒井:あはははは。

片岡:僕らは瞬間風速系バンドじゃないので。

荒井:確かにそうだね。じっくりコトコト煮込んだ……。

片岡:お味噌汁系バンドだからね(笑)。

——そして4月4日からはライブツアー『Unique』がスタートします。新たな一歩を踏み出したsumikaにとって、どんなツアーになりそうですか?

片岡:何人かで来てくださる方もいれば、一人で来てくれる人もいると思うんですね。何人かで来ている方も、結局は家に帰れば一人になるわけで。一人になった時にちゃんと“1分の1”で残っているものがあればいいなというふうに思っています。僕は大前提として、孤独な時間ってすごく必要だと思っていて。誰かとずっと一緒にいると、やっぱり人に依存しちゃったりもするし、その人がいないと動けなくなっちゃう。一人でも楽しいじゃんみたいなことを噛み締められるものを、一個でもお渡しできる体験を作れたらなと思ってますね。

小川:ライブに来てくれるっていう時点で凄まじいことだと思うんですよね。チケットを取って、時間を割いて、その場所まで来てくれてる。なので、心の底から来てよかったなって思えるステージにしたいし、言葉だけではなくて、非言語の部分でよりたくさん感動を与えられるようなライブがしたいですし、また行きたいなって思ってもらえるようなツアーにできたらなと思ってます。

荒井:……さっきから、なんとか少しでも伝えられることがないかなと考えてるんですけど、何を言ってもうっかりネタバレになってしまいそうで(笑)。だから具体的なことは何も言えないんですけど、今、みんなで準備していることをしっかりやれれば、すごくいいツアーになるなと思ってます。「なんでライブに行くんだろう?」とか、僕たちも「なんでライブをやるんだろう?」っていう問いがあって、そこに対して「だからsumikaのライブに行きたくなるんだな」とか「だから僕たちもライブをやりたいんだな」っていう答えみたいなものを、みんなと共有できるツアーにできればいいなというふうに思っているので。期待していただけると嬉しいですね。

■公開情報
『映画ドラえもん 新・のび太の海底鬼岩城』
全国公開中
キャスト:水田わさび(ラえもん役)、大原めぐみ(のび太役)、かかずゆみ(しずか役)、木村昴(ジャイアン役)、関智一(スネ夫役)、千葉翔也(エル役)、広橋涼(水中バギー役)
原作:藤子・F・不二雄
監督:矢嶋哲生
脚本:村山功
主題歌:sumika「Honto」(ソニー・ミュージックレーベルズ)
配給:東宝
©藤子プロ・小学館・テレビ朝日・シンエイ・ADK 2026
公式サイト:https://doraeiga.com/2026/
公式X(旧Twitter): https://x.com/doraeiga
公式YouTubeチャンネル: https://www.youtube.com/user/DoraemonTheMovie

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