花耶が振り返るこれまでの歩みーー“世界一あたたかいラブソング”「Sanctuary」に込めた想いを語る
シンガー・花耶が、ニューシングル『Sanctuary』を1月28日にリリースする。学生時代から『第31回全国こどもの歌コンクール』の大人部門で金賞を受賞したり、『NHKのど自慢』でチャンピオンに輝くなど抜群の歌唱力をみせてきた彼女は、2022年にメジャーデビュー。近年は声優として『ウタヒメドリーム』(以下、『ウタドリ』)のHiREN役を務めるなど、活躍の幅を広げている。そんな彼女が発表する2026年最初の新曲「Sanctuary」は、TVアニメ『ヘルモード ~やり込み好きのゲーマーは廃設定の異世界で無双する~』(TOKYO MXほか/以下、『ヘルモード』)のEDテーマに起用された、温かくも壮大なバラードだ。
本稿では、「Sanctuary」への想いを中心に、現在の活動に至るまでの歩みの振り返りなど、さまざまなトピックについて語ってもらった。(須永兼次)
【オリジナル動画】花耶、お気に入りの振袖で撮影!
幼い頃からの夢を叶えた、花耶のこれまでの歩み
――Real Soundでのインタビューは初めてということで、最初に音楽的なルーツなどからお聞きできればと思います。まず花耶さんが、音楽自体に親しむきっかけとなったのはどんなことだったのでしょうか?
花耶:音楽をちゃんと始めたのは、5歳の時にピアノを習い始めたことがきっかけでした。それまでも、よく『おかあさんといっしょ』(NHK総合)などの教育エンターテインメント番組を観ていて、母が童謡を歌ってくれたりしていたみたいで。母は絶対音感があって歌が上手なので、ピッタリの音程でお風呂とかで歌ってくれたりしていた……と聞きました(笑)。
――そんな中で、歌を始められたきっかけは?
花耶:7歳の時にピアノの発表会で歌を歌っている人を見て、「いいなぁ」と思ったことです。それでピアノの先生にお願いして、レッスン30分のあとに5分だけ歌の時間をもらって練習して、その年のコンクールに初めて出たんです。その時、終わったあとに褒めてもらったり関東大会で銀賞をいただけたりして、子供ながらに「あ、得意なんだ!」と思いまして(笑)。「歌っていて楽しい!」という純粋な気持ちから「歌手になる!」と目標を決めて、オーディションを受けたりしていました。
――5分のレッスンで、関東大会まで行けたのはすごいですね。
花耶:その時はピアノをやっていたおかげで、私も絶対音感が身についていまして。あと、声もすごく褒めていただいていたんです。しかも当時は、ステージが楽しくてまったく緊張することがなくて。それで、また次のコンクールにも出て、賞をいただき褒められて……という典型的な“褒められて伸びる”パターンでした(笑)。
――いい循環じゃないですか(笑)。
花耶:あと、幼いながらの野望みたいなものもありまして。私、出身が山梨県なので、子供の頃にライブ会場に行く機会がなかったんです。ライブハウスもほとんどないですし、アーティストさんがツアーとかで来てくれても、そこまで大きい会場でもないんです。なので、テレビで観るような大きなステージ……たとえば東京ドームとか日本武道館みたいな、そういうすごく大きなステージで歌手は歌うものというイメージがあって。「こういうところで歌いたい!」という野望が、小さな頃からありました。
――そうした想いも持ちながら、『NHKのど自慢』などさまざまな番組にも出演されて、実際に歌声が認められていくわけですよね。
花耶:そうですね。『NHKのど自慢』も、きっかけは母が募集のチラシを見つけてきて、「これ、やってみたら?」と言ってくれたことで(笑)。あとは童謡のコンクールとかもネットで探してくれたり……山梨でもできることから取り組んでいました。
――そういった取り組みが実ってデビューを果たされたわけですが、最近はアニメやコンテンツに紐づく歌を歌われるようにもなっています。そういった楽曲ならではの、意識される点はありますか?
花耶:まず、曲調の面で考えることはたくさんありますね。私は童謡を歌うところからスタートしていますし、それまでの自分のオリジナル楽曲にもバラードが多かったので。
――特に前作「Reincarnation」は、テンポが速い楽曲でしたからね。
花耶:そうなんです。私自身はアニメを観ることが趣味で。一人暮らしを始めてからは、アニメがごはんや休日のおともになっているので、自分自身も主題歌をすごく楽しみにしている立場なんです。なので、レコーディングではテレビから自分の声が流れてくるのも想像しながら、「ここでこうきたら気持ちいい」とか「ワクワクしそう」みたいなことも考えたり。自分がユーザーだからこそ、みたいなところを意識しながら歌っています。
――ちなみにアニメをご覧になるのがお好きだということですが、「アニメの主題歌を歌いたい」という夢もお持ちだったんですか?
花耶:“主題歌”というものについてはひとつの夢であり目標ではあったんですけど、アニメに関しては好きだからこそ自分の中で仕事と紐づかなくて、逆に想像できなかったんですよ。なので、本当に“夢物語”みたいな感覚というか……今でもまだ、オンエアやティザーPVを観ても「本当に!?」という驚きのほうが大きいです。
――その夢をひとつ叶えられた2025年には、『ウタドリ』発のユニット・ウタヒメドリーム オールスターズとして、ライブやさまざまなフェスにも出演されましたね。
花耶:デビューしてからはもちろん、小さい頃から「ステージはひとりで立つのが当たり前」だと思っていたんです。でも『ウタドリ』が始まってから、舞台袖でみんなで声を掛け合ったりすることがとても新鮮で。フェスでも『ウタドリ』のライブでも、チームのみんながいてくれることで仲間意識を強く感じますし、ステージに立っている時も安心感があります。
――そういった心強さもありながら立ったステージでは、どのようなことを感じられましたか?特に去年の11月に開催された『ANIMAX MUSIX 2025 YOKOHAMA supported by Lemino』は、横浜アリーナという大きな会場でしたし。
花耶:それこそ、その横浜アリーナのステージから見たものが私がずっと地元でテレビを通じて観ていたような大きなステージ……初めての“本物の景色”だったんです。ずっと憧れていた場所から、ペンライトの明かりが広がる綺麗な景色を見ることができて、人生でも一番と言っていいくらいに感動しました。それと客席にも行かせていただけて、「こういうふうに、ステージが見えているんだ」ということも体感できました。そのおかげで、「こんなふうに、たくさんの人の前で歌いたい!」という純粋な気持ちを再確認することができました。