『ボイプラ2』練習生 ユメキ、timelesz 寺西拓人はなぜ“大人”に刺さった? キャリアを築いた2人が生み出す熱狂

 グローバルボーイズオーディション番組『BOYS II PLANET』(Mnet/ABEMA)(以下、『ボイプラ2』)の最終回が9月25日に放送、ついにデビューメンバーが決定となる。最終回を前に公式YouTubeチャンネルでは中間順位の2位のメンバーのみ公開されており、第3回生存者発表式では大差をつけて1位を獲得した練習生のイ・サンウォンが2位であることが発表されるなど、誰にも予想ができない展開を迎えている。

『ボイプラ2』で一際注目を集める日本人、ユメキとは?

[BOYS II PLANET K] 유메키 YUMEKI @1분 + α 자기소개

 日本人からも多く参加した今回の『ボイプラ2』。その中でも日本国内でひときわ多くの注目を集めた練習生が、ユメキだ。ユメキは1MILLION DANCE STUDIO専属の振付師として韓国を拠点に活動し、現在はJam Republicに所属。K-POPを中心に多くの楽曲の振り付けを手がけており、『PRODUCE 101 JAPAN THE GIRLS』(TBS系/Lemino)ではダンストレーナーとして厳しくも愛のある指導が話題になった。K-POPファン、オーディション番組をチェックしている視聴者にとってすでに知られた存在であったユメキは、放送開始前にYouTubeチャンネルで公開される1分PRにて「メキペディア」として自分の過去の仕事をPR。ボードにびっしり書かれた過去作品の数々を流暢な韓国語で説明し、視聴者に語りかける映像で、異色の練習生として注目を集めていた。

 放送開始前から放送当初は、物珍しさで彼を見ていた視聴者が少なくなかったことは否めない。しかし、放送が進むにつれてだんだん熱を持って彼を応援する声は増えており、第3回生存者発表式では278万3273点を集め、前回の22位から大幅にランクアップし、9位を獲得した。視聴者投票形式のオーディション番組は放送が進むにつれて視聴者が投票できる枠が減っていくことが多く、『ボイプラ2』も同様のシステムを採用している。そういった都合もあり、放送前から知名度の高い練習生は「名前を知っているからなんとなく投票する」という視聴者がだんだん減っていき、順位が下がっていくようなことも少なくない。ユメキも同様に放送が進むにつれて票数が伸びにくくなることが予想されていたが、その中で大幅なランクアップを果たしたのは、それほどに彼が多くの人のハートを射止め、熱狂させることに成功しているからにほかならない。

ユメキとtimelesz 寺西拓人の共通点

[084]【timelesz project】《004/寺西 拓人 TAKUTO TERANISHI》【6次(ファイナル)審査】#タイプロ #timelesz_project #オーディション

 ユメキが作り上げている熱狂を見ていて思い出されるのは、timeleszの新メンバーを募集したオーディション『timelesz project』(Netflix/以下、タイプロ)での寺西拓人への注目度の高さだ。STARTO ENTERTAINMENT俳優部から原嘉孝・今江大地と共に登場すると、Instagramのフォロワーは約5万人だったところから約2カ月で45万人を突破。放送終了後もフォロワー数はどんどん増え続け、9月24日現在で141万人がフォロー。雑誌でも多く表紙を飾り、CMにも出演。まさに“寺西フィーバー”とも言うべき現象を巻き起こすような存在になっている。

[BOYS ll PLANET/9회 직캠] 유메키 YUMEKI ♬Lucky MACHO - 777 (Triple 7) @데뷔 콘셉트 배틀

 ユメキと寺西に共通しているのは、「すでにアイドル以外の分野でキャリアを築いている」というところだ。前述の通り、ユメキは振付師として最前線で活躍しており、寺西も俳優として順調にステップを踏んでいる中での挑戦となった。

 ユメキは『ボイプラ2』に出演した理由として、振付師やダンサーとしてアイドルと関わっていく中で「いつか主人公になりたいと思っていました」と語り、寺西も公開されたプロフィールのメッセージには直筆で大きく一言「本気です」と書いていた。彼らがオーディション前からステージを経験していることは、ほかの練習生に比べて有利に働く部分もあるが、その一方でプレッシャーも大きくなるはず。ある意味ですでに多くの経験と経歴を積んだ彼らが、アイドルとしてのキャリアをスタートさせるには若いとは決して言えないような年齢から夢を掴み取る姿は、すでに社会に出て自分の夢を叶えたり、あるいは諦めたりしたことのある“大人”の視聴者に刺さり、ここまでの熱狂を生み出しているのではないだろうか。

 ユメキはインタビューで「誰でも絶対一度は夢を見たことがあると思います。夢を見ることができたのなら、僕はその夢は絶対に叶えられると思います」(※1)と語っていた。最終回直前の順位は大幅にランクアップしたとはいえ、デビュー圏内には一歩届かない結果になっている。彼の挑戦がどのような結果を迎えるのか、多くの人が手に汗握りながら結果を待っている。

※1:https://realsound.jp/2025/06/post-2054482.html

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