藤井 風、『EIGHT-JAM』特集完結へ 名曲「きらり」「満ちてゆく」の裏側、プロが唸った名曲5選とは?
藤井 風「マニアックすぎる」 川谷絵音が「満ちてゆく」に感じる魅力とは?
川谷は、自身が2024年の「年間マイベスト10曲」の1位に選出した「満ちてゆく」のイントロも魅力的だという。「(イントロの)8コード目でルートが半音が上がったメジャーセブンスになるところが、優しくて優しくて。そこだけで泣けます」という川谷の言葉をスタッフが伝えると、藤井は「マニアックすぎる」と笑う。目の前にあるピアノを弾きながら、「ここのことですね」と実際にコードを鳴らし、さらに「ぶっちゃけて言いますと……パティ・ラベルさんの『If Only You Knew』という曲があって、(その曲に)すごくインスパイアされているイントロです」と明かした。
普段から曲を聴いていて気になったコード進行があったら、それがどういう風に成り立っているのか研究しているのだという。彼の音楽センスは、そうやっていろいろな楽曲に触れることで日に日に磨かれていっているのだろう。音楽への深い探求心が、彼の多彩な楽曲作りに結び付いているのだと感じた。
番組の終盤では音楽ルーツも語られた。もともと、幼い頃にピアノを弾いた動画を父親がYouTubeに投稿したことから、その音楽人生が始まった藤井。大人になってからは、自分が将来やりたいことに繋がるはずだと信じ、自らの意志で動画を投稿するようになったという。
最初はピアノ演奏のみだったが、途中から弾き語りもするようになった。「歌いたいって気持ちはあった?」と問いかけられると「小6の卒業アルバムには『歌って踊って演奏して』みたいなことを将来の夢に書いていたので。その頃には少なくともあったと思う」と振り返る。そして、思い出したように「EXILE系でした、当時好きだったのは」と笑った。彼の楽曲を踏まえれば意外なルーツと思えなくもない。だが、ピアノを演奏して、歌って、さらにMVやライブでダンスも披露しているのを思えば、全部が繋がっているようにも感じる。子どもの頃に見た夢の延長線上に、藤井は今立っているのだろう。
3年ぶりにリリースされた『Prema』は、全編英語詞。収録曲の「Hachikō」はサー・ノーランと250がプロデュースを務めるなど、新たな挑戦が見られるアルバムだ。続きのインタビューでは、アルバム収録曲や、アルバム制作にまつわる裏話がたくさん聞けるのではと期待してしまう。2週にわたってオンエア中の『EIGHT-JAM』藤井 風特集。“完結編”となる今夜の放送に注目だ。