SG、高校生吹奏楽部と描く別れと再会 カロリーメイトCMソングとして届く新しい「僕らまた」

 日韓ミックスのシンガーソングライター・SG。彼の認知と支持を一気に高めた代表曲の一つ「僕らまた」が、リリースから約3年半を経て、「僕らまた (吹奏楽 ver.)」として新しくリリースされる。11月13日から放送中のカロリーメイトの受験生応援CM第11弾『それぞれの音色』篇に起用されているので、すでに耳にした人も多いと思う。「僕らまた」は、普遍的な“別れ”をテーマとした楽曲であり、特に、“令和の卒業ソング”として、全国の小中高生を中心に愛され続けている。年を重ねるたびに同曲の存在感は高まり続け、今年に入ってからストリーミング累計1.5億回再生を突破した。この度リリースされる「僕らまた (吹奏楽 ver.)」では、埼玉県の花咲徳栄高等学校の吹奏楽部の学生が、レコーディングとMVの撮影に参加した。今回のインタビュー(MVの撮影前に実施)では、SGにレコーディングに立ち会った時のことを振り返ってもらいながら、当日のエピソード、また、彼がこの曲に込めた想いについて迫っていった。(松本)

「僕らまた」は人生のターニングポイントに寄り添えるような1曲に

カロリーメイトCM|「それぞれの音色」篇 120秒

――今回、「僕らまた」の吹奏楽ver.がCMのタイアップ曲に起用されますが、はじめに、最初に「僕らまた」を作った時のお話から聞かせてください。

SG:最初にこの曲を作った時に考えていたのは、この曲は、自分が定義するに、学生だけに向けた曲ではないんですよね。青春って老若男女の皆さんにあるものだと思うんです。だからこの曲は、皆さんの青春に寄り添えるような、全世代に向けた青春ソングなのだと思ってます。

 その一方で、青春ど真ん中にいる学生の皆さんと一緒に何かできればいいな、とは思っていて。例えば、卒業式とかで歌われたらいいなって。ただ、当時はコロナ禍だったので、卒業式で合唱ができないと。その学年の方たちにとっては、思い出が一つ減っちゃう可能性があるわけじゃないですか。だから、そうした方たちの気持ちに寄り添えるような曲にしたいと考えて。声を出さなくてもみんなで作り上げられるような曲にしたくて、「We Will Rock You」(Queen)から着想を得たクラップ&ストンプを取り入れたんです。あれを皆さんでやったら素敵だなって。このように、はじめから学生の皆さんと一緒に何かできればいいなと考えていたので、今回のように吹奏楽部と一緒に作ることもなんとなく視野には入れていて、今回たまたまその機会に恵まれたという感じです。

――リリースした後、この曲が年を重ねるにつれて、主に学生の皆さんを中心とした多くの方々に届いていき、愛されていったことについて、どのように見ていましたか?

SG:毎日が夢みたいだなって思います。僕は、音楽をやっていく上で、誰かの生活を支えたり、人生のターニングポイントに寄り添えるようなBGMを作りたいと思っているので、こういう形で多くの方に愛される曲になったことは、本当に、すごく幸せなことですね。

――幅広い世代のリスナーに寄り添う楽曲でありつつ、同時に、令和における新しい卒業ソングとしても、年を重ねるごとに認知と支持が大きくなっているように思います。

SG:例えば、3年生を送る会で、その時の1、2年生が3年生が歌うのを見ていて、「私たちもあれがいいな」って思ってくれたからこそ、歌い継いでいただいているのだと思っていてて、本当に感慨深いです。感謝しかないですね。

高校生たちとのかけがえのない出会い

――今回、吹奏楽を演奏してくれた高校生の皆さんとは、実際にお会いしたんですか?

SG:はい、皆さんがレコーディングされた日に会いました。やっぱり輝いてましたね、皆さん。その日は見に行かせていただいただけだったんですけど、「僕たちのかけがえのない思い出を作ってくださってありがとうございます」っていうふうに、すごくありがたいことを言ってくださって。僕からしたら、「いや、何を言ってるんだ、俺こそが、人生でかけがえないことをやってもらってます」みたいな感じですよ。だからなんか泣けてきちゃって。最初の音合わせに立ち会った時、本当にたくさん練習してくれたのが伝わってきて、この一瞬を絶対に合わせようとみんなで頑張ってるところを見たら、もうやばいじゃんと思って。些細な音のズレさえも愛おしく感じて。本当に、何にも代えがたい経験をしたなっていう感じですね。いろんな感情が込み上げてきました。

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