LE SSERAFIM、『CRAZY』は2024年下半期最大のヒット作に？　より強く響くメッセージとサウンドメイク

　4thミニアルバム『CRAZY』は他の収録曲も耳を引くものが多い。オープニングを飾る「Chasing Lightning」は、テクノスタイルのビートに乗ってメンバーらが次々と心情を吐露していく。これは前作『EASY』収録「Good Bones」に近いアプローチだが、より深くリリカルにメッセージを伝えようとするところにグループの成長の跡が窺える。「Pierrot」は、かつてアイドルとして一世を風靡したキム・ワンソンの大ヒットナンバー「ピエロは私たちを見て笑う」（1990年）をサンプリングした幻想的なダンスポップ。乾いたベース音で始まる「1-800-hot-n-fun」は、ハードなギターリフとヒップホップのリズムが絡み合いながら、メンバーのたおやかな歌声を徐々に際立たせていくユニークな展開の楽曲だ。制作スタッフの一員として、ジャスティン・ビーバーやレディー・ガガ、ビヨンセとのコラボでも知られるブラッドポップ（BloodPop®）が参加しており、アメリカのポピュラーミュージックのトレンドを意識した音作りになっているものの、メンバーたちの魅力的なボーカルのおかげでオーソドックスな仕上がりにはなっていない。

 

　「クレイジーになる生き方も、そうでない生き方も美しい」と歌うスローバラード「Crazier」は、HUH YUNJINがメインプロデューサーとして参加した楽曲で、4thミニアルバム『CRAZY』でグループが伝えたかったことを凝縮したものだと言えよう。現状を肯定して前に進んでいけばいい。そんな気持ちで楽に行こうと優しく語りかけるメンバーらは、ここ数年のトレンドとなっているガールクラッシュとはまた違った雰囲気がある。

　4thミニアルバム『CRAZY』は、多様なジャンルの音楽と凝ったサウンドメイクで聴き応えのあるナンバーばかりだ。ポジティブな歌詞はデビューの頃からずっと変わらないように思えるが、「Chasing Lightning」の〈感じるままに素直なのが私たちらしいでしょ？〉や、「CRAZY」の〈All the girls are girling girling〉といったフレーズに代表される“よりナチュラルにシンプルに”なった表現は、国境や世代の違いを超えて多くのリスナーの心に届き、共感を呼ぶだろう。

　LE SSERAFIMは、デビュー2年でアメリカの権威ある授賞式『2024 MTV Video Music Awards』で「PUSH Performance of the Year」にノミネートされ、“グローバルポップスター”への登竜門と呼ばれる『2024 MTV VMA』プレショーの出演も決定している。世界中で注目を集めるLE SSERAFIMの音楽面におけるターニングポイントになるであろう本作、そして早くも2024年下半期最大のヒット曲の片鱗を見せているタイトル曲「CRAZY」が、米ビルボードをはじめとする世界各国のヒットチャートの上位にランクインすることを期待したい。

■リリース情報
4th Mini Album『CRAZY』
発売中

配信URL：https://lesserafim.lnk.to/crazy_jpWE

＜一般盤＞
単品：2,970円（税込）／2,700円（税抜）
計3形態：4th Mini Album 'CRAZY' Vol.1、Vol.2、Vol.3

＜コンパクト盤＞
単品：2,090円（税込）／1,900円（税抜）
計5形態：4th Mini Album 'CRAZY' (COMPACT ver.) Take #1、Take #2、Take #3、Take #4、Take #5

＜収録曲＞
1. Chasing Lightning
2. CRAZY
3. Pierrot
4. 1-800-hot-n-fun
5. Crazier

日本オフィシャルサイト：https://www.le-sserafim.jp/
X（旧Twitter）：https://twitter.com/le_sserafim／https://twitter.com/le_sserafim_jp
Instagram：https://www.instagram.com/le_sserafim
TikTok：https://www.tiktok.com/@le_sserafim
YouTube：https://www.youtube.com/channel/UCs-QBT4qkj_YiQw1ZntDO3g