BE:FIRSTはあくまでも“MADE IN JAPAN”である――新曲「Masterplan」は考察が捗るMVに

 さらにMVの中で印象的なのは桜の木だろう。日本の象徴とも言われている桜が、無機質なコンクリートを突き破って咲き乱れている姿は、MADE IN JAPANであるBE:FIRSTが一見不可能とも思える目標に打ち勝ち、輝いていくことを表現しているように見えてくる。歌詞の中に〈いつから見てたこの場面? スタートのもっとずっと前〉とある。そして、公式サイトには「思い描いたその通りの軌跡を辿りここに帰結する。これが3年越しのMasterplan(基本計画)。本当のゼロから狙いすまして東京ドームまでたどり着いたこの奇跡は、我々にとって必然であったとBE:FIRSTは証明する」ともある。BE:FIRSTが日本で、そして世界で輝くのはグループ結成前から決まっていたことなのだというメッセージが「Masterplan」という作品を通して伝わっているのではないだろうか。

 MVのコメント欄でRYUHEIが「考察所が多すぎてそろそろ諦める人も出てきそうなくらいまじで多いです今回も笑」と書いているが、まったくその通りで、正直一つも漏らさず考察することは難しいと感じた。MV終盤には「Gifted.」の冒頭に似たシーンがあったり、「Mainstream」のイメージと重なるような群衆が出てきたり。さらに先日SKY-HIがYouTubeに公開したプレゼンテーションの内容やXでの発言を踏まえると、すべてが何かの伏線や繋がりに見えてくるほどだ。1回聴けば耳が奪われる音楽であることはもちろん、MVも繰り返しみたくなる中毒性がある。じっくり噛み締めながら、そして考察を楽しみながら見てみたい。

 

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