THE YELLOW MONKEYの東京ドーム、サカナクションのアリーナツアー……復活を告げる大規模ライブ
そして、吉井と同じく、療養により思うようにバンドの活動を行うことができなかったのがサカナクションの山口一郎(Vo/Gt)だ。2022年7月より体調不良を理由に休養期間に入った山口。あわせてサカナクションも全国ホールツアー『SAKANAQUARIUM アダプト NAKED』を中止するなど、実質的な活動休止を余儀なくされていた。サカナクション復活に向けて療養してきた山口が、バンドとしての活動再開に向けた“助走”として、昨年10月から今年1月にかけて行ってきたのが、山口単独の全国ツアー『懐かしい月は新しい月 “蜃気楼”』である。ミニマルなステージセットでひとりステージに立ちながら、サカナクション復活に向けて体調を調整してきた山口。そして、この単独ツアーのファイナル公演で発表されたのが、約1年8カ月ぶりとなるサカナクションとしての復活ライブ『SAKANAQUARIUM 2024 “turn”』だ。
2022年に中止となってしまったホールツアーから会場規模を拡大してアリーナツアーでの復活である。これまで斬新なステージセットやサラウンド音響システム設備など新しいライブ体験を提供してきたサカナクション。山口の単独公演でのシンプルな演出とは打って変わり、このアリーナツアーではさまざまな仕掛けが施されるという(※1)。「振り向く」「変化させる」という意味を持った「turn」という言葉をタイトルに冠したこのツアーは、サカナクションのこれまでのキャリアを振り返りながらも、同時に新たな変化を見せてくれるライブになるのではないだろうか。
奇しくもこの春、同じタイミングで新たなスタートを切るTHE YELLOW MONKEYとサカナクション。きっと中止となった公演の分の借りは、復活ライブでしっかり返してくれるはずだ。両バンドの門出を祝福するとともに、大きな期待をもって見守りたい。
※1:https://www.youtube.com/watch?v=izIT5c4ynp4&t=13092s
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