連載『lit!』第85回：SixTONES、BE:FIRST、JO1……2023年、ボーイズグループは“共存”の道へ

IMP. 「CRUISIN’」

　TOBE初のボーイズグループ・IMP.のデビュー曲。イントロの〈OOH OOH OOH,OOH OOH OOH OOH〉という中毒性の高いメロディと振り付けは、7人のファンのみならず、多くの人の注目を集めてデビューすることになった彼らに大きな武器となったはずだ。歌唱、ダンス、ラップとバランスの取れたマルチなスキルが発揮されており、歌詞も〈何度だって叶えよう〉〈ここからが愉しいから〉と移籍を経て再スタートを切った7人の現在地を表しているよう。その言葉通りIMP.は2023年に京セラドーム大阪で開催された『D.U.N.K. Showcase in KYOCERA DOME OSAKA』への出演を果たし、2024年は東京ドームにて開催のTOBE合同コンサート『to HEROes ~TOBE 1st Super Live~』に出演予定。今年は単独公演開催にも期待したい。

龍宮城「2 MUCH」

　 2023年に新たに誕生したグループとして一際存在感を光らせているのが、日本テレビとスターダストプロモーション、ソニーミュージックがタッグを組んだオーディション番組『0年0組 -アヴちゃんの教室-』を経て昨年5月にデビューしたオルタナティブ歌謡舞踊集団・龍宮城。プロデュースを務める女王蜂のボーカル・アヴちゃんが制作する楽曲に彼らが魂を吹き込む。「2 MUCH」では、前奏、間奏、後奏のどれもがないという現代らしさもありながら唯一無二の世界観と型にはまらないパフォーマンスで異彩を放っている。〈待つのはもうやめこれっきり〉〈この世界 自分に打ち勝ってこ〉といった自らを奮い立たせるような歌詞にも注目だ。終盤に一人ひとりが〈僕最強〉と歌う箇所も印象的だが、この歌詞は龍宮城の円陣の掛け声にも取り入れられており、彼ら自身としても特別な一曲なのではないだろうか。辰年である今年も彼らがさらに遊泳区を広げ華麗に舞う姿を楽しみにしたい。