PEDRO アユニ・D×ネクライトーキー 朝日、生活に寄り添う音楽への共鳴　バンドとしての代え難い喜びも

「ひとりで作ってた曲が生き物になっていく感覚が気持ちいい」（アユニ・D）

――でも今はアユニさん自身が曲を書いていて、PEDROは完全に「アユニ・Dの曲をやるバンド」になったわけじゃないですか。そういうところで、バンド内でも自分の在り方とかスタンスって考えますか？

アユニ：考えますね。それこそ、今までBiSHと二軸でやってた時はPEDROって本当に季節労働みたいな感じだったし、その舵取りも誰かがやってくれてるみたいな感覚でいたんですよね。それこそ、ひさ子さん（田渕ひさ子／Gt）とか毛利さん（活動休止前のドラマーだった毛利匠太）とかに頼りっぱなしで、自分にPEDROの音楽に関しての選択権があったとしてもお二人に託していたというか。自分でやれる自信がなかったし、そこから逃げてたなって。環境に恵まれすぎていたので周りに頼りすぎていたんですよ。でもBiSHが解散して、PEDRO1本で人生を歩んでいくって腹をくくった時に、PEDROの舵取りは私がしっかりやらないと誰からも信頼されないだろうし、自分で判断して自分の中の清く正しいものを作っていかないと、音楽なんてそんな生半可な気持ちではやっていられないなって思って。そこからは“自分＝PEDROだ”と思って、メンバーやチームのことも心の底から信頼しきって歩むようになりましたね。

――PEDROというものの重みや意味が、アユニさんの中で変わってきたと。

アユニ：はい。

朝日：さっきソングライターの比重みたいな話をしましたけど、何かを決めなきゃいけないっていうのはなんだかんだ大変ですよね。ネクライトーキーは5人メンバーがいるので、誰かが方向性を決めないとみんなが5方向に進むんです。「この曲はこれです」「ここは使いません」みたいな判断って、やっぱり大変っちゃ大変ですよね。

――確かに5人組のバンドを引っ張っていくって大変かもしれないですね。

朝日：でも5人いることで助けられたりとかもしてるんで。ソロで音楽活動してる友人もいるんですけど、バンドとは全然違うタイプの孤独を感じているなって思うので。

――PEDROは一応、アユニさんのソロプロジェクトではあるんですけど――。

アユニ：自分の中ではそんな感覚は全くないですね。自分ひとりでできることなんて高が知れてるんで、できないことは本当にひさ子さんとかゆーまおさんに救われてばっかりで。あんまり自分はソロっていう感覚はないです。

――例えば、これだけ曲を作っているんだから弾き語りでやってみたいとか思ったりします？

アユニ：弾き語りも実は今度やるんですけど、それも自分ひとりでやりたいっていうことではなくて。スケジュールの都合で物理的に私しか動けなかったので、じゃあ自分がギター弾くしかないかっていう（笑）。私はソロでアーティストをやりたいというよりはバンドとして作り上げたいっていう気持ちですね。

――朝日さんも結局バンドしかやってないですもんね。石風呂はあるけど――。

朝日：石風呂はもう、レゴブロック好きな朝日少年の延長みたいな感じなので、バンドの人格とは結構違いますね。バンド、楽しいですからね。

――どんなところが楽しいですか？

朝日：いや、もうでっかい音出す瞬間ですね。ファズを踏むためにやってると言っても過言ではない。聴いて喜んでもらえるのが楽しいっていうのももちろんあるんですけど、楽しさとかやりがいを、バンド外との関係だけに見出しちゃうと完結できない悔しさもあるというか。それは大前提でありつつ、スタジオで自分たちだけで鳴らして、演奏がピタって決まった瞬間が気持ちいいなっていう感覚は絶対に持っておきたいし、自分の中で完結してる喜びもちゃんと持っておきたいなと思います。自分たちにとっての“内と外”がいいバランスであれば、バンドはどうにかなるんじゃないかなって。

アユニ：今の朝日さんのお話もまさにそうだなって思うんですけど、私は今、地球貢献したいみたいな気持ちも大きくあって。自分がいろいろな人やいろいろな音楽に救われてきたので、恩返しって言ったらおこがましいんですけど、私ができるのは音楽しかないので、その音楽で人に恩を返していきたい。次は私が誰かを救う番だっていう気持ちが大きいんです。だから今はやっぱりライブが一番楽しいですね。

――でも内向きにしろ外向きにしろ、そこに誰かがいるというのがバンドなんですよね。メンバーと一緒に作っていくのもコミュニケーションだし、聴いてくれる人に向き合うのもコミュニケーションだし。

朝日：そう。内々の作業といっても、バンドって完全に孤独な作業ってわけじゃないですから。コミュニケーションありきのものだなというのは思いますね。いいものですね、バンドは……。

アユニ：でも朝日さんはやろうと思えばひとりでも曲を完成させられるじゃないですか。自分もやろうと思えばきっとできるんですけど……やっぱり、部屋でひとりで曲を作りながら1対1で波形と向き合っている時は自分の想定内のことしかできないんです。それをメンバーに渡して、どんどん音楽になっていく、生き物になっていく感覚がすごく気持ちいいんですよね。「あ、こんなに宇宙が広がるんだ」みたいな。

朝日：不思議な気持ちですよね。

アユニ：最高です。何にも代えられないですね。

――その意味では今回、朝日さんやさかしたひかるさんと一緒にやることで、その宇宙がもっと広がるような感覚があったんじゃないかと思うんですよね。

朝日：楽しそうですよね。人にアレンジやってもらうの。

アユニ：楽しすぎて仕方がないですよね。しかも大好きな方々に……。

朝日：俺はあまり経験ないんで、アレンジを人に頼むって。人生でアレンジを丸投げしたことがあるの、1曲ぐらいしかない。その時もすごく楽しかったんですよね。「おお、こうなる？」って。

――実際どうでした？　朝日さんのアレンジが返ってきた時は。

アユニ：「おお、朝日さん節だ」って思いました。これを朝日さんがジャンプして叫びながら演奏している姿が想像つくぞ、くらい遊び心が満載で。朝日さんに共感していたヤケクソな感覚だったり、ちょっと斜に構えている姿だったり、邁進していく情熱みたいなものを、私もこの曲に入れ込んだので、それが溢れていて感動しました。あとは、ひさ子さんとゆーまおさんと「この曲をどういうふうにしていくか」って話をした時に、私がネクライトーキーのライブを観て何に感激したかっていうのを熱弁して（笑）。それをPEDROなりに落とし込んで、そういうふうにしてほしいってお願いしたんです。

――どんな熱弁をしたんですか？

アユニ：「この曲のここがよかった」とか、「この曲の朝日さんの動きがよかった」とか。あとはライブ中にパフォーマンスというか、5人で合わせて面白いことをする瞬間があったりするじゃないですか。右見たり、左見たりとか。そういうものを私もこの曲で表したいですって。

――なるほど。「音楽」はライブでやってみて、どうですか。

アユニ：やるたびに自分たちもこの曲をどう掴んでいけばいいかっていうのをどんどん把握していて、ブラッシュアップしていってます。お客さんの手の挙がる数が圧倒的に増えてきているなっていう感じもしますし。アレンジを人に全任せするって、言っちゃえば甘えかもしれないですけど、そこはお願いした方の偉大な力を与えてもらえるっていう感じがしています。

朝日：俺はいつか、誰かに曲を書いてもらいたいですね。人に書いてもらった曲をネクライトーキーでやってみたいなって（笑）。

アユニ：おお〜。PEDROも日々、どんどん息ぴったりになってきているので。

朝日：ライブで観たいですね。楽しみ。

アユニ：頑張ります！

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■リリース情報
『赴くままに、胃の向くままに』
2023年11月27日（月）配信リリース
配信リンク：https://lnk.to/PEDRO_oi
2023年11月29日（水）CD発売

【初回生産限定盤／UNIVERSAL MUSIC STORE限定盤】
価格：¥11,000（税込）
品番：※UPCH-29467、PDCN-1939
形態：AL+Blu-ray+LIVE CD+Photobook
【映像付通常盤】
価格：¥6,600（税込）
品番：※UPCH-20664
形態：AL+DVD
【通常盤】
価格：¥3,300（税込）
品番：※UPCH-20665
形態：AL

＜CD収録内容＞
赴くままに、胃の向くままに
01 還る
02 グリーンハイツ
03 春夏秋冬
04 洗心
05 音楽
06 ナイスな方へ
07 清く、正しく
08 赴くままに
09 飛んでゆけ
10 余生

＜CD2（LIVE CD）、Blu-ray／DVD収録内容＞
『PEDRO TOUR 2023「後日改めて伺いました」』
2023年8月24日（木）東京・Zepp DiverCity(TOKYO)
さすらひ
夏
無問題
自律神経出張中
いっそ僕の知らない世界の道端でのたれ死んでください
万々歳
浪漫
手紙
ぶきっちょ
おバカね
死ぬ時も笑ってたいのよ
感傷謳歌
生活革命
安眠
吸って、吐いて
魔法
雪の街
-ENCORE-
飛んでゆけ
人

＜PEDRO TOUR 2024「慈」チケット優先シリアル＞封入
※初回生産限定盤／UNIVERSAL MUSIC STORE限定盤のみ封入

■公演情報
『赴くままに、胃の向くままに』
2023年12月27日（水）開場17:30／開演18:30
大阪・なんばHatch
＜チケット金額＞
・100円チケット：￥100（税込、入場時別途ドリンク代）
・100円チケット（2F指定席）：￥100（税込、入場時別途ドリンク代）
※未就学児童入場不可
※全て電子チケット対応
※リフト、ダイブ、サーフ、モッシュ禁止
※写真撮影、動画録画・録音禁止

＜スケジュール＞
・チケットぴあ抽選先行
受付期間：2023年11月29日（水）20:00～12月6日（水）23:59
※1人2枚まで
・チケット一般発売日　※通常チケット
受付期間：2023年12月16日（土）10:00～
受付URL：https://w.pia.jp/t/pedro/
※1人2枚まで

■ツアー情報
『PEDRO TOUR 2024「慈」』
2024年2月1日（木）Zepp Nagoya【愛知】 17:30 / 18:30
2024年2月3日（土）金沢EIGHT HALL【石川】 17:00 / 18:00
2024年2月8日（木）DRUM LOGOS【福岡】17:30 / 18:30
2024年2月9日（金）Zepp Osaka Bayside【大阪】 17:30 / 18:30
2024年2月17日（土）高松festhalle【香川】17:00 / 18:00
2024年2月25日（日）BLUE LIVE広島【広島】 17:00 / 18:00
2024年3月1日（金）SENDAI GIGS【宮城】 17:30 / 18:30
2024年3月3日（日）PENNY LANE24【北海道】 17:00 / 18:00
2024年3月5日（火）Zepp Haneda【東京】 17:30 / 18:30
2024年3月8日（金）Zepp Shinjuku【東京】17:30 / 18:30
2024年3月12日（火）Zepp DiverCity【東京】17:30 / 18:30

＜チケット金額＞
【通常チケット】
¥5,500（税込、ドリンク別）
【通常チケット（2階指定席）】
※Zepp公演（Zepp Shinjukuを除く）、SENDAI GIGS公演のみ
￥6,000（税込、ドリンク別）
※未就学児童入場不可
※全て電子チケット対応
※リフト、ダイブ、サーフ、モッシュ禁止
※写真撮影、動画録画・録音禁止

＜チケットスケジュール＞
・PEDROモバイル会員先着先行　※FC限定チケット
受付期間：2023年12月3日（日）20:00～12月4日（月）23:59
※1人1枚まで
・PEDROモバイル会員抽選先行　※通常チケット
受付期間：2023年12月5日（火）20:00～12月10日（日）23:59
※1人2枚まで
※PEDRO モバイル会員先行には、それぞれ受付期間中までの入会で参加可能。
・チケットぴあ抽選先行　※通常チケット
受付期間：2023年12月13日（水）20:00～12月17日（日）23:59
受付URL：https://w.pia.jp/t/pedro/
※1人2枚まで
・チケット一般発売日　※通常チケット
受付期間：2023年12月23日（土）10:00～
受付URL：https://w.pia.jp/t/pedro/
※1人2枚まで

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