WEST.が新名称に込めた7人の想いと決意 変わらない“ファンと共に歩む”姿勢

 そんななかで最も多く寄せられたのが、愛され続けてきた「WEST」という名前を残してほしいという声だった。メンバーもその声には大きく共感。しかし、「WEST.」に決定するまでは簡単にはいかず、長時間にわたって何度も何度も話し合いを行なったそう。

 “WEST”にプラスアルファして何かを足す案や、「W.E.S.T」とより印象的になるもの、そしてファンがかねてより7人であることを強調するのに使っていた「WEST!!!!!!!」と“!”が7つ付いたものなど、実に様々な意見が飛び交ったようだ。

 深夜にまで話し合い、それでも決まらずにまた早朝から会議を行なう。そんな煮詰まったタイミングで、「俺がちょっとツボってしまったのは……」と濵田崇裕が思い出し笑いをしたのは「腰」というユニークなアイデアだった。これは、神山がWEST→ウエスト→WAIST→こし→「腰」と頭の中で変換した末のものだったと明かされる。「でも、あれでほぐれたよ」と重岡が話したように、それだけ全員がアイデアを絞りに絞った話し合いだったのだろうということがうかがえる。たとえ6人が賛成したとしても1人でも納得しなければ、それは決定できない。賛成7:反対0となるまで議論する。そうして、ようやく行き着いたのが「WEST.」だった。

 「WEST.」の“.(ピリオド)”にも「死ぬほど想いこもってる」と重岡。これは「はっきりと言い切る」という意味が込められているのだそう。メンバーと話し合う中で、例えば死ぬ直前に自分の人生を振り返ったとき「WEST.だった」「WEST.でよかった」と言うのは決まっていること。だったら、ここで「ピリオドを打とう」と。そして、そう言い切れるのもやっぱりファンがいてこそ。この“.”を付ける意味を与えたのもまたファンの存在だと話していた。

 そんな思い入れたっぷりの“.”を重岡が「“7回押す”と言っていた」と桐山が明かして笑いを誘う場面もあった。やはり彼らにとって、そしてファンにとっても「7」という数字をどこかに活かしたいという思いはあったと藤井。しかし、もう「WEST.」のなかにローマ数字の「Ⅶ」が入っていたことを会議中に発見した、と目を輝かせていたのも微笑ましかった。結果、シンプルでありながらも、いろいろな意味を込めることができた新グループ名となった。

 改めて桐山が「名前とか、新たに何かを一個歯車を動かすときってすごい大変やんか。そのときマジで(ファンからの)メッセージは助かった。どうしようって悩んだときに、そのままの7人で居てくれるのがいちばん私にとっては幸せだみたいなメッセージもあったから。支えられてるなと思いながら」としみじみと語っていたのも印象的だった。

 そして、配信の終盤にはWEST.となって初めてライブも披露。歌われたのは〈らしく行こうぜ〉とメッセージを届けてくれる「証拠」だ。ここからまたスタート、と言わんばかりに7人はエネルギッシュなライブパフォーマンスを見せてくれた。

 ラストには「俺たちWEST.! よろしく!」(神山)、「笑顔で行くぞ、笑顔で!」(桐山)、「人生が楽しいのは、WEST.だから!」(中間)、「これからもついてきてください」(小瀧)、「楽しんで生きていこうぜ!」(藤井)、「明るい未来には楽しいことがいっぱい待ってます」(濵田)、「みなさんの人生を謳歌するのに俺たちの歌が必要ならいつでも情熱かけて、命かけて歌うぜ、よろしく!」(重岡)と熱い言葉で締めくくった。

 新しいグループ名になったとしても、その根底にあるファンと共に歩む姿勢は変わらず、7人らしさを更新していく。そんな決意を感じられる「WEST.」への改名。2024年に始まる10周年イヤーも、ファンと一緒になって盛り上げてくれることを楽しみにしている。

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