連載「lit!」第60回：NewJeans、Jung Kook、ATEEZ、KyoungSeo、H1-KEY……夏に打ち勝つK-POPソング

　猛暑日が続いて心も体も疲れてきた人が多くなってきたのではないでしょうか。そんなときこそ軽快なサマーチューンを聴いて気分をリフレッシュしたいものです。今回ご紹介するのは、聴けば必ずすっきりできる韓国発のヒットソング。最近のK-POPですが、実は季節感のない曲が多くなってきました。ワールドワイドなジャンルに成長する過程において、どの国・地域の風土にもジャストフィットするサウンドに変わっていくのは自然なことだと思います。それでもピックアップした5曲には夏ならではのテイストがありますよ！

NewJeans / Super Shy

　世界中のリスナーが注目していた彼女たちの新曲ですが、相変わらずのハイクオリティな仕上がりに誰もが納得したでしょう。重圧をはねのけて力の抜けた心地よいサウンドを届けてくれました。いくつかの最新曲のうち「Super Shy」は、1st EP 『New Jeans』で探った方向性を再確認するような音作りで、そこに清潔感のあるボーカルを加えて夏によく合う1曲に。制作サイドの的確なプロデュースが光っています。恋のときめきをシンプルに描いた歌詞もスタイリッシュでかっこいいです。早くも2023年のK-POPを象徴するナンバーに確定したと言っても良いでしょう。

Jung Kook / Seven (feat. Latto) - Clean Ver.

　米ビルボードのメインシングルチャート「HOT100」で1位に輝いた曲なので、すでにチェック済みの人も多いはず。「BTSの人気が凄いからソロ曲も大ヒットしたのでは？」という声もあるかもしれませんが、「サウンドの良さが支持された」と強く主張したいほど、聴いてすぐに完成度の高い内容だと思いました。1990年代初頭～中期にイギリスで誕生したエレクトロニックミュージックのひとつ、UKガラージを使って流行りのレトロなサウンドにアプローチしながら、アコースティックギターの涼しげな音色と、愛する人とずっと一緒にいたい気持ちが伝わってくる伸びやかな歌唱でリゾートムードを演出。爆発的に売れるのは当然といった感じです。