関ジャニ∞メンバー分析 第2回:丸山隆平、全方位に届ける幸せな笑顔 活躍の場広げる“ファンファースト”の姿勢

俳優として覗かせる新たな一面

 そして丸山の魅力を語る上で、俳優業の活躍も欠かすことができない。俳優として丸山の名前が広く知られるようになったのは、2012年からシリーズで出演したドラマ『ストロベリーナイト』(フジテレビ系)の湯田康平役であろう。翌年2013年には映画化もされるなど、シリーズのヒットとともに丸山の知名度も上がっていったように思う。そして記憶に新しいのは、昨年放送された『着飾る恋には理由があって』(TBS系)である。自身初のラブストーリーへの出演だった同作で丸山が演じたのは、オンラインカウンセラーの寺井陽人、通称“ハルちゃん”。中村アン演じるアーティストの卵・羽瀬彩夏に優しく寄り添う姿は、実際の丸山の雰囲気とリンクしており、夢中になる視聴者が続出した。第6話の洗濯物をかきわけて羽瀬からハルちゃんにキスするシーンでは、不意をつかれ思わず小声で「おっとー?」と呟くハルちゃんに「キュンキュンした」とSNSでも大きな盛り上がりを見せた。

 舞台初主演は、2011年の『ギルバート・グレイプ』。食料品店で働きながら、知的障害を持つ弟、過食症の母親、2人の姉妹の面倒を見ていたギルバートの葛藤や、トレーラーハウスで旅を続ける不思議な少女・ベッキーとの出会いをきっかけに心の変化が生まれる様子を繊細に演じた。また2016年に挑んだシェイクスピアの4大悲劇の一つとも言われる『マクベス』は、明るいキャラクターを演じることも多い丸山にとって大きなキャリアとなった。2022年には、自身初となるブロードウェイミュージカル『ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ』にも挑戦。性転換手術を受けた際のミスで“怒りの1インチ(=アングリーインチ)”を抱えた少年・ハンセルが、性別を超えたドラァグクイーン・ヘドウィグとしてライブステージに立つ姿が描かれた。丸山は初めてのミュージカルとは思えない堂々とした佇まいで、これまで名だたる俳優達が演じてきたロックスターを、どこまでもキュートに演じた。

Bunkamuraシアターコクーン『パラダイス』スポット映像

 そして今秋には、2020年の公演中止を経て、丸山も大ファンだという赤堀雅秋の最新作『パラダイス』でシアターコクーンの舞台に立つ。救いようのない詐欺グループの男たちが、刹那的な幸福を求めて走り続ける群像劇である本作。丸山は、狡猾な詐欺グループのリーダーを演じる。「僕のファンの方が“赤堀汁”を浴びて、どんな気持ちになるか気になる」「一般の演劇ファンだけでなく、ジャニーズの“丸ちゃん”のファンにも赤堀ワールドを届けたい」(※1)と語っていた丸山。演じる役柄を丁寧に分析し、役作りのために普段の生活でも人物観察をするなど、万全の体制で挑む丸山だけに、どのような新境地を見せてくれるのか楽しみだ。

 ライブではファンのうちわにマシンガンのような“ファンサ”で応え、ファンクラブのブログは毎日更新、『サタプラ』生放送前にインスタライブを行うなど、常に“ファンファースト”を貫く丸山。そんな丸山はeighter全員を元気にしてくれる、エナジードリンク的な存在である。

関ジャニ∞ - ズタボロ問答

※1:『STAGE navi』vol.70

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