乃木坂46×バナナマン 日村勇紀、冠番組を通して深めた絆 愛ある悪口とイジリに彩られた10年の軌跡
また、日村と乃木坂46の10年間をバラエティ的に振り返った時に思い出されるのが「悪口」である。その筆頭メンバーだったのが白石麻衣、松村沙友理、高山一実で構成された「HK3(日村嫌いスリー)」。「日村の良いところ山手線ゲーム」をするが、3人の口から日村の良いところが全く出てこないというくだりは、2020年になっても変わらず。中でも松村によるホクロいじりは日村のメンタルをナチュラルにダウンさせる鉄板ネタであり、その伝統芸は奇跡的に5期生の井上和へと継承されている。
ほかにも『バナナムーン』から輸入されてきた企画「日村が乃木坂46に陰で言われていたら傷つく悪口」があるが、少し別角度からセレクトするとすれば、鈴木絢音が日村の隠れ食いを告発する場面が最近のイジリの中でも、筆者的にはベストに挙げたい。日村は妻の神田愛花から健康面を考えての食事制限を受けているが、『バナナムーン』ではダイエットの反動からの爆食を設楽統や街で目撃した“下リスナー”(『バナナムーン』リスナー)から度々密告されている。TMCスタジオの入り口には売店があり、そこで鉄火巻きをコッソリ購入している日村を発見した鈴木。「サラダ的なやつだろぉ?」と隠蔽工作に走る日村だったが、「一本のねぎとろ巻きを」と堂々と日村の不正を暴く鈴木の姿は、また今後の関係性が楽しみになる新たなイジリの形のようにも思えた。
本日放送の「乃木坂ヒムランド」の予告では、玉置浩二「田園」を歌唱する日村を盛り上げる秋元真夏、樋口日奈、投げキッスを送る日村に阪口珠美、久保史緒里、梅澤美波が黄色い声を上げ、設楽が「なんだこれ」と呆れ顔で笑みを浮かべる様子が映し出されている。しかし、このまま日村が楽しいだけで終わるとは思えず、そこには愛ある悪口とイジリが滲み出た回になるはずだ。