ØMI、布袋寅泰、絢香、milet、7ORDER……今週リリースの新譜5作をレビュー

milet『visions』

　2年連続で『NHK紅白歌合戦』（NHK総合）に出演、昨年夏には東京オリンピック閉会式で歌唱するなど、瞬く間に知名度を上げたmiletの2ndフルアルバム。前作『eyes』は彼女自身の内面やアイデンティティに焦点を当てた作品だったが、「checkmate」（『映画 賭ケグルイ 絶体絶命ロシアンルーレット』主題歌）、「Ordinary days」 (ドラマ『ハコヅメ〜たたかう！交番女子〜』主題歌) などのタイアップ曲で新たなリスナーを獲得したこと、そして2021年に全国ツアーを行いながら制作したことで、本作は“オーディエンスと一緒にポジティブに進みたい”という思いが全編に溢れるアルバムに仕上がっている。「Loved by you」「邂逅」をはじめ、繊細さと奔放さを共存させたボーカルを堪能できる楽曲も聴きどころだ。（森）

7ORDER『Re:ally?』

　男性7人組グループ、7ORDERが2ndアルバムをリリース。約1年ぶりのオリジナルフルアルバムとなる本作には、リード曲としてラジオなどでオンエア中のエモーショナルなロックナンバー「agitate」を筆頭に、昨年両A面シングルとして発売した「雨が始まりの合図」「SUMMER様様」など全11曲を収録。ジャンルを超えた様々なアーティストとのコラボも話題となっており、阿部真央が手がけた「もしも」では初のラブバラードに挑戦しているほか、PES提供の「Cafe latte」ではチルな空気感がほどよいR&Bを披露、湘南乃風・若旦那による「青空と爆弾」は疾走感溢れるパンクロックテイストと、バラエティに富んだ表情を見せている。メンバーそれぞれの音楽スキルの高さとエンターテイナーぶりが遺憾なく発揮された渾身の1枚だ。（渡部）