Diosとはどんなバンドなのかーー活動の加速を予感した初ワンマンを振り返って

 そんなDiosのライブがどのような雰囲気だったのかにも触れておきたい。初ワンマンではサポートメンバーを入れず、メンバー3人のみでオンステージ。ササノの手元にはPCが置いてあり、トラックに3人の生音を重ねていく方式だった。……と書くと、生ならではの醍醐味に欠いたライブを想像する人もいるかもしれないが、そうではない。1曲目「劇場」の間奏で早速Ichikaが凄まじいギターをぶっ込み、それをきっかけにバンドは躍動していったのだった。ライブ開始からわずか1分程度、その短い間ですら猫を被っていられない人たちである。この日Diosは既発の5曲に加え、先述の「virtual castle」などまだ音源化されていない曲も含め計9曲を披露。また、中盤では「メンバーそれぞれの音楽的なパワーを味わってほしい」と、Ichikaの独奏にササノがアプローチし、今度はササノの独奏にIchikaがアプローチし……といったセッションから楽曲に繋げる場面もあり、音楽の中で自由に泳ぐ3人の姿を垣間見ることができた。Ichikaとササノのプレイに対し、歌い上げるのではなく、声をパーカッション的に扱いながらセッションに加わるたなかの姿も新鮮だ。

 ライブ中の3人はとにかく楽しそうで、実際何度も「楽しい」と口に出していた。彼らには「このメンバーならばどのジャンルにも行ける」、「だからこそ逆にどこに行こうか考えている」という感覚があるらしく、そんなモチベーションで作られる初のアルバムがどんな作品になるのかが楽しみだ。なお、たなかから「どんな曲作りたい?」と聞かれたササノは「気持ちがいいやつを作りたい。暖色系の」と返答。「それは難しいね。だって僕ら2人(Ichikaとたなか)で作った曲(「misery」)なんて2回くらい“死ぬ”って言っていなかった?(笑)」と続けたのはIchikaで、そんなやりとりを経て3人は笑い合っていた。ぼくのりりっくのぼうよみの終わりを見た身としては、たなかからポロッと出た「(ステージに)出る前も1人の時より不安じゃないんですよ」という言葉に安心したというか、ああ、本当によかったなあとしみじみ思った。

 なお、『Dios 1st One Man Live “DAWN”』はチケットソールドアウトにつき生配信も行われたが、1月10日23時59分までアーカイブを視聴することができる。Diosとはいったいどんなバンドなのか、この機会にぜひあなたの目で確かめてほしい。

※1 https://twitter.com/aaaaaatanaka/status/1127775433422807042
※2 https://twitter.com/aaaaaatanaka/status/1377249272953901056

■ライブ情報
公演タイトル: Dios 1st One Man Live “DAWN”
会場:SHIBUYA WWWX

配信プラットフォーム:LIVEMINE
配信チケット料金:¥2,500 (税込)
配信チケット購入先:https://livemine.net/lives/92/about
チケット販売期間:2021年12月6日(月)18:00~2022年1月10日(月・祝)23:59
アーカイブ視聴可能期間:2021年12月23日(木)19:00~2022年1月10日(月・祝)23:59

■関連リンク
Official Site:http://dios-web.com
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