Liyuuが歌う、“Kawaii”を現実にする魔法の呪文　自分なりの表現を見つけた1年を振り返る

文・取材＝もりひでゆき

音楽でもコスプレと同じように、色々な自分になってみたい

　自分の思う“Kawaii”を現実にする魔法の呪文として歌詞の中にも登場する“ルルカワイマ”というワード。そこにはどんな意味が込められているのだろうか。

「最初にこの言葉を見たとき、私は“ルンルン、カワイイ、今！”という意味かなって想像していたんですよ（笑）。でも、実は“マイ（My＝私）、カワイイ、ルール”をごちゃまぜにした言葉だということを児玉さんに教えていただいて。“そういうことか！”って感動しちゃいました。こういう呪文があると、朝のルーティンもより楽しくなるはずですよね。朝起きたときにこの曲を聴きながら呪文を唱えると、きっとその1日をテンション高く過ごすことができるんじゃないかな」

　サウンドと歌詞の世界に寄り添ったLiyuuのボーカルもKawaiさ全開。こうした表情も彼女の大きな魅力のひとつであることはデビュー以来周知されてきたことではあるが、本作における表現力は今まで以上に豊かになっている印象だ。彼女の発言通り、“進化した”歌声を堪能できることだろう。

「かわいく変身するために色々悩んでいる部分は、本当に悩んでいるような表現を意識しましたし、〈ルルカワイマ〉の呪文を唱えて変身が成功した後はグッとテンションを上げて歌いましたね。聴いてくださる方が楽しい気持ちになっているところ、“今日も1日頑張ろう！”と思っているところを想像しながら歌ったので、全体的に元気で明るいニュアンスが自然と声に乗ったと思います。テンポがちょっと速いので口が追い付かなくて何度も歌い直したところもありましたけど（笑）、レコーディングはスムーズに進みました。以前は日本語の歌詞を理解するのが難しかったし、発音につまずいてしまうことも多くて。でも今回はパッと見て歌詞の意味もすべて理解できましたし、発音でつまずくことも少なくなりました。だからこそ、より歌の表現がしやすくなったところもあると思います」

　ミュージックビデオではキュートなダンスも披露している。歌以外の表現にも積極的に取り組んでいくスタンスは、この1年での様々な経験が反映されているのだろう。

「私は元々、ダンス経験がまったくなかったんですよ。でも、Liella!でそこに挑戦することができたので、だったらソロでもやってみたいなと思ったんです。『Magic Words』のMVでも簡単な振りはありましたけど、あれよりはもう少しダンスっぽいものになっています。まだ苦手意識はあるんですけど、今回は楽しみながら撮影することができました。ダンスに関してもこれからもっと上手になっていきたいですね。『ルルカワイマ』も一度見ればマネできる振りなので、ライブではみなさんにも踊っていただけたらうれしいです。ぜひ一緒に踊りましょう！」

Liyuu - ルルカワイマ (1st ALBUM「Fo(u)r YuU」収録)

　ここから始まる4カ月連続配信。第2弾以降も、今までに見たことのないLiyuuの姿に出会えることになりそうだ。アーティストとしてたくさんの夢や目標を抱いている彼女の目覚ましい進化の過程に注目して欲しい。

「私は普段、“え、そんな洋服も着るんだ！”ってビックリされることが多いんですよ。かわいい服を着たい日もあれば、クールでかっこいいものを着たい日もありますから。コスプレをするのと同じように、色々な自分になってみたいんです。それは音楽に関しても一緒。今の私はふわっとした声質ですけど、もうちょっと芯のある声も持ち味として手に入れたい。楽曲に関しても、もっと幅広いサウンドに挑戦していきたい。一つのイメージだけじゃつまらないですから。なので、ここからの活動を本当に楽しみにしていて欲しいです。絶対に見たことのない新しいLiyuuがどんどん出てきますので！」