eillが兼ね備えたカリスマ性と親しみやすさ 堂々としたステージングで魅了したZepp DiverCityワンマン

 ライブもラストスパート。ゴスペルの影響を感じる「20」で、再び客席から盛大な手拍子が巻き起こり熱気が上昇する。そして「この曲で皆さんとお別れです。早いよー!」と嘆きながら「踊らせないで」をクールにパフォーマンス。ファンも腕を上げたり身体を揺らしたりと、自由に楽しんでいる。そんな会場をミラーボールが照らす景色は美しかった。アンコールは新曲「花のように」からスタート。その後はツアーの感想をバンドメンバーに求めたり「今になって人がいっぱいだって感じて泣きそう」と言って涙を流したりと、ライブの余韻を噛み締めるようにMCをしていた。最高のパフォーマンスができたことを実感しているからこそだろう。「寂しいなあ。本当に来てくれてありがとうございます」と名残を惜しみながら最後の挨拶をして、「2025」をアコースティックな優しいサウンドで届け、深い余韻を残しながらライブは幕を閉じた。

 eillはまだメジャーデビューしたばかりの新人である。しかしZepp規模でも通用するライブをやり遂げた。そのパフォーマンスは素晴らしかったが、まだまだ進化する伸びしろや初期衝動すら感じた。ここからさらに進化していくのだろう。これからが楽しみであり、今のうちに注目すべきアーティストだと改めて感じるライブだった。

■セットリスト
1. hikari
2. MAKUAKE
3. FUTURE WAVE
4. プラスティック・ラブ(原曲:竹内まりや)
5. ((FULLMOON))
6. Night D
7. ONE
8. FAKE LOVE/
9. ここで息をして
10. special girl
11. 片っぽ
12. SPOTLIGHT
13. 20
14. 踊らせないで

アンコール
15. 花のように
16. 2025

eill公式サイト:https://eill.info/#top

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