くじら、syudou、TOOBOE……音楽シーンの鍵を握る存在に? yamaやAdoら楽曲手がけるクリエイターに注目

syudou

 Adoの「うっせぇわ」によって一躍注目を浴びているのがsyudouである。2012年よりネット上で音楽活動を始めたsyudouは、「邪魔」や「ビターチョコデコレーション」、「コールボーイ」といった楽曲が人気を集め、2019年には1stアルバム『最悪』を発表。syudouの音楽は人を突き刺すような攻撃的な歌詞が特徴だ。たとえば、昨年11月にリリースした3rdアルバム『必死』の表題曲には以下のようなフレーズがある。

【Ado】うっせぇわ

〈どいつもこいつもマジうるせぇ 他人がどうこうとか知らねぇカス〉

〈誰かの力で偉そうにしている テメェよりよっぽどいい〉

 こうした刺激的なリリックをダークなサウンドに乗せている。人間の暗部を曝け出すような暴力性が魅力だ。

TOOBOE

 yamaが昨年10月にデジタル配信した「真っ白」や、今月リリースしたCDシングル『麻痺』の全収録曲を手がけたのがTOOBOEだ。TOOBOEは音楽クリエイターjohnによるソロプロジェクト。当サイトのインタビューで彼は、“TOOBOEらしさ”について「負の感情」と答えている。(※2)

〈よれたTシャツの裏 隠した弱い心 見えないフリをしていたよな〉(「麻痺」)

 こうした人の心の負の部分にフォーカスを当てる歌詞に対して、ホーンセクションが活躍するサウンド面は迫力充分。また、高い音程から低い音程までyamaのボーカルワークを余すことなく堪能できる曲作りも秀逸だ。メロディメイカーとしての才能にも注目したいところである。

yama 『麻痺』Music Video

 どこか共通する部分もありながら、それぞれに違った個性を持つ3人のクリエイター。今後も楽曲の力で音楽シーンを盛り上げていってほしい。

■荻原 梓
J-POPメインの音楽系フリーライター。クイックジャパン・リアルサウンド・ライブドアニュース・オトトイ・ケティックなどで記事を執筆。Twitter(@az_ogi)

<参照>
(※1)くじら公式ブログ:https://whale0302.fanbox.cc
(※2)yamaへの楽曲提供も話題 クリエイター john=TOOBOEに聞く、ソロプロジェクト始動の背景と創作活動の原点:https://realsound.jp/2020/10/post-646770.html

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