氣志團の音楽活動にある“リスペクト”と“オリジナリティ” BOØWY&浜崎あゆみ楽曲カバーから考察

 氣志團は自身が主催する音楽フェス『氣志團万博』でカバー曲を披露することが多い。フェスで聴く彼らの演奏するカバー曲には聴く都度、毎回心を奪われてしまう。2019年はジャニーズの楽曲を12曲連続でメドレーにしてカバーしていた。披露した楽曲は光GENJIやSMAP、嵐やNEWSなど新旧様々だ。氣志團がバンドサウンドで演奏しロックな編曲になったメドレーは、ジャニーズファン以外の心も掴んだと思う。MCでは「一方的に思っていただけなんだけど、俺のヒーローが亡くなりました」と語っていた。ヒーローとは2019年7月に亡くなったジャニー喜多川のことだ。ボーカルの綾小路翔はジャニーズの音楽から強い影響を受けている。小学生の頃には光GENJIに憧れ、現在はNEWSのファンクラブに入るほどにだ。楽曲への愛やアーティストへの敬意を感じるカバーだからこそ心を奪われて感動してしまう。

氣志團『週末番長』

 現在氣志團は公式YouTubeチャンネルで「氣志團がカバーしてみた」という企画を行っている。コロナ禍で思うように活動ができない中で、リモートレコーディングで少しでも音楽を届けようとしたことによる取り組みだ。現在はBOØWY「PLASTIC BOMB」と浜崎あゆみ「Boys & Girls」の2曲のカバー動画が投稿されているが、『氣志團万博』のジャニーズカバーと同じようにアーティストや楽曲への愛や敬意を感じる内容である。

【氣志團がカバーしてみた】PLASTIC BOMB / BOØWY

 BOØWYは、綾小路翔と早乙女光が高校時代の文化祭でカバーしていたりと氣志團に大きな影響を与えたバンドだ。氣志團のロゴがBOØWYのロゴをオマージュしていることも有名である。浜崎あゆみは2012年の『氣志團万博』でトリを務めたり、浜崎あゆみのアリーナツアーで氣志團がゲストで登場し共演したりとお互いにリスペクトし合っている関係だ。

【氣志團がカバーしてみた】Boys&Girls/浜崎あゆみ

 BOØWYのカバーはあえて原曲に忠実な演奏で表現している。自分たちの色を出すよりも楽曲が最も魅力的に聴こえる表現を目指しているのだろうか。原曲と同様のストレートなロックサウンドは氣志團とも相性がよい。浜崎あゆみのカバーはキーボードのいない氣志團だからこそギターの音が印象的になるアレンジで氣志團の個性を感じる。しかしメロディや歌詞の良さはしっかりと生かすアレンジで、ロックサウンドでもカッコいい楽曲だということを伝えてくれた。浜崎あゆみのライブで踊っているダンサーを表現するように、早乙女光が人形と一緒にダンスを踊ったりとユーモアを交えている部分は、あゆファンが観るとニヤッとしてしまうはずだ。それもリスペクトがあるからこそできることだろう。

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