イム・ヨンミン、AB6IXや『PRODUCE 101』での功績　グループ脱退を受けて振り返る

　一方で同事務所からはイ・デフィとパク・ウジンの2人が見事Wanna Oneのメンバーに選ばれ活動していたが、いつか4人がまた集まって「BRANDNEW BOYS」として再結成されるのではないか、とファンたちの期待を集めていた。そして、Wanna Oneの活動期間が終わったのちの2019年5月22日にイ・デフィとパク・ウジン、MXMの2人、さらに他事務所に在籍していたチョン・ウンを加えた5人がAB6IXとしてデビュー。彼らのデビューまでの道のりは『BRANDNEWBOYS～AB6IX 完全体デビュー密着リアリティー～』としてテレビ放送されたことでも話題を呼んだ。

　ヨンミンはグループ内でのリーダーを務めたほか、得意のラップメイキングも生かしリードラッパー、リードダンサー、サブボーカルと多くの才能を見せつけていた。彼のたくさんの才能は『PRODUCE 101』だけでなくグループの活動でも見ることができた。デビュー作のリード曲「BREATHE」では、メンバーのウジンとともに作詞を務めたのも印象深い。AB6IXのデビューショーケースのチケットはわずか30秒で完売、また2019年はデビュー1年目にも関わらず多くの音楽賞を受賞するなど、“完成形アーティストドル”としての実力は大きく評価されている。そんなグループをリードしていたのはヨンミンだったように思う。6月8日には2ndアルバム『VIVID』を提げてカムバックする予定だったが、ヨンミンの脱退を受けて今月末に延期されることとなった。

　AB6IXは、メンバー5人とファンを合わせた6つの要素で絶対的な完全体となる、という意味を持つグループ名だ。ヨンミン脱退後も、彼らとファン、そして合わさった大きな愛で、強く完璧なアーティストドルとなっていくことを願いたい。

■フルヤトモコ
1999年生まれの大学生。韓国のカルチャーと洋楽、本、映画など。
東京藝術大学 音楽環境創造科在籍。