瑛人「香水」、YOASOBI「夜に駆ける」……SNSやサブスクで存在感示すアーティストと楽曲に注目

浮気されたけどまだ好きって曲。 【オリジナル】

 SNSの中でも特にTikTokはヒット曲や人気アーティストが生まれる場所として今後さらに注目されそうだ。シンガーソングライターのりりあ。もSNSをきっかけにバズった。自身のTikTokアカウントで弾き語りカバー曲を中心に投稿しており、フォロワーは77万人を超えている(参考:TikTok@riria_0000)。オリジナル曲も投稿しているが元々リリース予定はなかった。しかしファンから「配信してほしい」というコメントをもらったことで配信を決めたという。そのため、現在は「浮気されたけどまだ好きって曲。」のみが配信されている。配信直後はLINE MUSICのデイリーチャートで1位を記録。大きな話題になっているがCDのリリース予定もなく、メジャーデビューも目指していないらしい。顔出しもするつもりがなく、基本的に自宅でiPhoneを使用して演奏を録音をしている。今後もSNSを中心に活動したい、とインタビューでは話している(参照:フジテレビュー!!)。りりあ。のように今までの人気アーティストとは違う活動スタイルを続ける場合が増えるかもしれない。

りりあ。「浮気されたけどまだ好きって曲。」
優里「かくれんぼ」Official Music Video

 そんな中でSNSとライブの両方がきっかけで人気になった楽曲もある。優里の「かくれんぼ」だ。話題になった最初のきっかけはとある路上ライブの動画である。MY FIRST STORY(マイファス)「「花」-0714-」のカバーを歌っているときに、偶然マイファスのボーカルのHiroが通りがかり演奏に飛び入り参加。優里とセッションをした様子を収めた動画がバズったのだ。それがきっかけでマイファスのさいたまスーパーアリーナ公演で共演し、オリジナル曲「かくれんぼ」を披露した(参照:音楽ナタリー)。それも話題になり存在が少しずつ知られるようになる。その後TikTokで弾き語りカバーがバズり、人気が急上昇するかたちとなった(参照:TikTok@yuri_music_official)。Novelbrightも路上ライブ動画をSNSに投稿したことでバズったが、ライブとSNSを組み合わせてプロモーションし、ヒットに繋がることが常識になるかもしれない。

優里「かくれんぼ」

 TikTokなどSNSがきっかけでヒットに繋がった曲が増えたのは2020年に入ってからだ。新型コロナの影響による自粛で自宅にいる時間が多く、ネットを見る時間が増えた人が多いことも影響しているように思う。そのためネット発の新しいヒットが生まれ、SNSを通じて音楽を楽しむことも一般的になりつつあるのだ。自粛期間が終わってもSNSをきっかけにヒット曲が生まれる流れは続いていくだろう。

■むらたかもめ
オトニッチというファン目線で音楽を深読みし考察する音楽雑記ブログの運営者。出身はピエール瀧と同じ静岡県。移住地はピエール中野と同じ埼玉県。‬ロックとポップスとアイドルをメインに文章を書く人。
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