SM ユ・ヨンジン、JYP パク・ジニョン、Big Hit パン・シヒョク……K-POP支えるプロデューサー陣

BTSを生み出したパン・シヒョク

2AM "Never let you go(죽어도 못보내)" M/V

 今や世界的なグループとなった BTSの生みの親といえば、所属事務所・Big Hitエンターテインメントの代表、パン・シヒョクだ。彼はソウル大学を卒業した後、作曲能力を認められ、JYPに入社。パク・ジニョンの元で作曲家、プロデューサーとしてのキャリアを積んでいく。パン・シヒョクは「パク・ジニョンからプロデュースについて全てを学んだ」とのちのインタビューで語っている(参考:SPICE)。

 2005年にJYPから独立し、自らBig Hitエンターテインメントを立ち上げる。JYPに所属していたボーカルグループ・2AMが移籍し、2014年まで在籍していたが、彼ら以外にはなかなか大きなヒットには恵まれなかったようだ。BTSがデビューしたのは、事務所設立から約8年経った2013年になる。

 パン・シヒョクは2010年に2AM「죽어도 못 보내(死んでも離さない)」をヒットさせている。2AMの代表曲とも言える名バラードで、甘く切ない歌詞とメロディが特徴のこの曲は、ヒップホップ中心のBTSとは異なった雰囲気。しかし、BTSでも時折見られるパン・シヒョクによる切ないサウンドは、この頃からあったようだ。

[MV] BTS(방탄소년단) _ I NEED U

 BTSの人気に火をつけたのが「I NEED U」だと言われているが、この曲はパン・シヒョクが作曲に関わっている。その後に発表する「RUN」や「FAKE LOVE」も彼の作品だが、共通して感じるのが激しさの中にある“切なさ”だ。強くありながらも弱さを見せるようなどこか物悲しげなメロディ。それに重なる悩み多き若者たちの姿を描いた歌詞が、多くのファンを引きつけたのかもしれない。

 パン・シヒョクはBTSを大きくヒットさせた後、新しいグループ・TXT(TOMORROW X TOGETHER)をデビューさせた。王道のアイドルらしいTXTは、BTSとは全く正反対のスタイルのように見えるが、その軸にある“若者たちの心の揺れ”は変わっていない。パン・シヒョクはTXTでどんな世界を見せてくれるのだろうか。

今注目したい若手プロデューサーチーム・Flow Blow

Wanna One (워너원) - 에너제틱 (Energetic) MV

 そんな中で特に注目したい若手プロデューサーがいる。それが2人組のプロデューサーチーム、Flow Blow(フローブロー)だ。彼らが最初に注目を浴びたのは、『PRODUCE101 シーズン2』でPENTAGONのフイが作詞作曲したコンセプト評価曲「NEVER」を共作したことからだった。その後、同じくフイ作詞作曲のWanna Oneのデビュー曲「Energetic」を共に手掛け、さらに大きなインパクトを与えた。それからPENTAGON、JBJ(JBJ95も)、『PRODUCE48』、オン・ソンウ(元Wanna One)など、多くのアイドルたちと仕事をしていくことになる。

 彼らの特徴は、手掛けたアイドルたちの良いところをさらに引き出すプロデュース力だろう。Flow Blowらしさを持ちながらも、それぞれのアイドルたちに合わせて自分たちの音を作り上げていくテクニックがある。彼らが手掛けた曲は異なったスタイルを持ったものが多いが、それぞれの個性にうまく合っており、手掛けたアイドルたちの魅力を引き出している。

[M/V] 세븐틴(SEVENTEEN)-아낀다 (Adore U)

 最近は“セルフプロデュース型”のアイドルたちが増えてきているが、そんな彼らも信頼のおけるプロデューサーたちと仕事を共にしている。前述したPENTAGONはFlow Blow、SEVENTEENの場合は「Adore U」「Mansae(万歳)」などに作曲・編曲者として参加しているBUMZU。アイドルたちは才能ある若いプロデューサーと仕事をすることで自分たちのスタイルを確立し、プロデューサーたちは、さまざまなアイドルたちと仕事をしながら自分たちの名を広めていくのだろう。

 音楽的才能を持つアイドルたちと、彼らの才能を引き出していくプロデューサーによる出会いは、さらなるシナジーを生み出し、世界的なヒット曲をこれから生み出していくはずだ。

■西門香央里
東京在住のフォトライター。K-POP、韓国トレンド、旅行、グルメ、カルチャーなどを中心にWebメディアなどで活動中。年3~4回の渡韓でエネルギーを蓄えている。いつまでも年齢不詳でありたい通年おかっぱの人。座右の銘は「努力は裏切らない」。
寄稿媒体:いまトピ、エキサイト、TABIZINE、SHELBEE…等

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