乃木坂46、年末特番で示した2018年の集大成 『紅白』出場、『レコ大』連続受賞などを振り返る

 その翌日にオンエアされた『NHK紅白歌合戦』をもって、西野はグループを卒業。2月に京セラドーム大阪で開催される卒業コンサートで故郷に錦を飾る。乃木坂46が『紅白』で披露したのは、西野の卒業シングル「帰り道は遠回りしたくなる」。アンダーメンバーを含めた1期生から3期生全員でのパフォーマンスは、西野の門出を祝う集大成のステージとなった。今回、サプライズゲストとして現れたのが、バナナマンの2人だった。乃木坂46にとっての“公式お兄ちゃん”として知られるバナナマンは、デビュー前から冠番組『乃木坂工事中』(前身番組『乃木坂って、どこ?』)(テレビ東京系)のMCとして彼女たちを見守ってきただけでなく、初出場の2015年から毎年「紅白ウラトークチャンネル」の席より、人目を気にせず、ステージで歌い踊る乃木坂46に熱いエールを送ってきた。

 しかし、今年ウラトークのMCを担当したのは、サンドウィッチマンと渡辺直美。MCの発表直後、ラジオ番組『JUNK バナナマンのバナナムーンGOLD』(TBSラジオ)で、バナナマンはウラトークの話題に触れてはいたものの、多くは語らなかった。もしかしたら、それも今回のサプライズへの準備だったのかもしれない。普段からバナナマンのグッズを着用するなど、メンバーの中でも一際2人への愛が深い西野。パフォーマンス前には、西野の家族から彼女に宛てた手紙がサプライズで読まれたが、大阪で取材を行なったのもバナナマンだった。年の瀬に多忙を極めるバナナマンが時間を割いてまで大阪に向かったのは、西野を最高の笑顔で乃木坂46から送り出すため。パフォーマンスラストに大きく手を振って現れたバナナマンを見つけ、満面の笑みを浮かべる西野。改めて、乃木坂46とバナナマンの強い絆を物語るシーンだった。

 西野が去った乃木坂46は、『紅白』放送終了後、『CDTVスペシャル!年越しプレミアライブ 2018 ⇒ 2019』(TBS系)に出演。そこで披露された「帰り道は遠回りしたくなる」では、西野の後を継ぐメンバーとして、秋元真夏がセンターを担当した。生駒がセンターの「制服のマネキン」、橋本奈々未がセンターの「サヨナラの意味」は齋藤飛鳥に、深川麻衣がセンターの「ハルジオンが咲く頃」は川後陽菜(昨年12月に卒業)へと受け継がれていったが、これまで卒業直後に新センターで楽曲披露されることはなかった。「ハルジオンが咲く頃」や「サヨナラの意味」など、卒業シングルとしてリリースされた楽曲は、卒業していったメンバーの色が強く、ライブや音楽番組で披露しにくい印象がある。しかし、これからは秋元がセンターとして立ち、西野の分まで「帰り道は遠回りしたくなる」のメッセージを伝えていくことになる。そのほか、「気づいたら片想い」や「命は美しい」など、西野がセンターを務めてきた楽曲のセンターが誰に受け継がれるかにも注目だ。

 グループは1月27日に台北アリーナで開催される単独コンサートを経て、2月に京セラドーム大阪で『乃木坂46 7th YEAR BIRTHDAY LIVE』を行なう。西野の卒業コンサートを兼ねつつ、前3日間では4期生を含めた新たな乃木坂46の形を見せてくれるはずだ。

■渡辺彰浩
1988年生まれ。ライター/編集。2017年1月より、リアルサウンド編集部を経て独立。パンが好き。Twitter

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