Roselia Live「Vier」レポート

Roseliaが示す、“妥協を許さない”バンドの姿勢 新メンバー迎えた品川ステラボール公演

 Roseliaが11月7日、東京・品川ステラボールにて『Roselia Live「Vier」』を開催した。

 Roseliaは、次世代ガールズバンドプロジェクト『BanG Dream!(バンドリ!)』より誕生した5人組声優バンドユニット。この日のステージにはまず、湊友希那役の相羽あいな(Vo)、氷川紗夜役の工藤晴香(Gt)、今井リサ役の中島由貴(Ba)、宇田川あこ役の櫻川めぐ(Dr)の“4名”が登場した。

 Roseliaからは今年5月、今井リサ役を務めていた遠藤ゆりか(Ba)が惜しくも卒業。彼女の後を継ぐべく新たに中島が加入したものの、9月に開催された『Roselia Fan Meeting 2018』をもって、白金燐子役の明坂聡美(Key)も同じくユニットを離れた。今回のイベントは、メンバーが当初の予定を変更して、4名編成でのミニライブとして開催。キーボードが不在の状況下でも、“バンドの活動を止めてはいけない”という強い意志があったのだろう。ドイツ語で“4”を意味するライブタイトルも、同様の理由から掲げられたのだと思われる。

 ライブは、デビューシングル表題曲「BLACK SHOUT」でスタート。メンバー4名の地力を提示する一夜にふさわしい選曲だろう。なお、この時点では録音済み音源によってキーボードのサウンドは聴こえたものの、そのボリュームは絞られていたように感じた。

 そんな力強い開幕宣言を皮切りに、次々とラウドなナンバーが披露されていく。ここからは、彼女たちの“音楽性”に焦点を当てて振り返りたい。2曲目「R」では、相羽による激しいシャウトを皮切りに、会場のボルテージも大きく底上げされる。2番Bメロでは、ギターのビートを抜き、中島のベースをひときわ際立たせる一幕も。また、間奏では工藤がタッピングを繰り出すなど、メンバーが技巧で魅せる一曲となった。

 続く「熱色スターマイン」のBメロでは、相羽のボーカル、彼女以外のメンバーと『バンドリ!』ファンを指す“バンドリーマー”たちによるコーラスが幾度となく交わる。ここでは、バンドリーマーたちのコーラスが、相羽の芯ある歌声とも渡り合えるほどに凄まじい迫力を備えていた。この日に集まったのも、相当の精鋭揃いだとわかる。また「Neo-Aspect」では、楽曲のアニメMVをステージ後方のスクリーンに映し出す。映像とステージの照明を同期させることで、アニメ同様の演出を再現するなど、メディアミックス作品ならではの視覚で楽しませる時間となった。彼女たちのステージングから常に新鮮さを覚えたのも、このような見所が用意されていたためだろう。

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