乃木坂46 4期生はグループに新風を起こす? 『お見立て会』で早くも発揮された個性
流暢な英語で会場のファンを驚かせた北川悠理は、アメリカのカルフォルニア州出身。父親の仕事の関係で幼少期に日本とアメリカを行き来していたため、少しだけ英語を話せるという。大好きなものをポエムで表現した「空」では、武道館の空気が一変する。静まり返る会場に、1万人が北川に引き込まれているのを肌で感じた。大人しい性格でいて不思議なオーラを持った、4期生の中でも異彩を放つ存在なのは確かだ。
4期生の最年少、自己PRのトリを務めたのが14歳の筒井あやめ。グループ内では、岩本蓮加に次ぐ若年メンバーとなる。筒井の特徴的なのが、14歳とは思えないしっかりとしたコメント力だ。オーディションのSHOWROOM部門にて、配信を始めて数分で本名を言ってしまったり、靴のサイズを“123cm”と言い間違えたエピソードを振り返り、自身を「抜けている」と評した筒井。しかし、好きなものとして発表した書道では力強い「前進」という文字を提示し、得意の編み物では自作のニット帽を手に持ち、「私の好きな編み物とかけまして、乃木坂46 4期生と解きます。(その心は)どちらも“結束”が強いでしょう」と謎かけを披露。自己PR終わりにコメントを求められると、「本番前にみんなが緊張して泣いちゃってたりしてたんですけど、みなさんの声援が温かくて、みんなも安心したかなと思っています。ありがとうございます」と品格のある表情で答えていた。齋藤飛鳥や、けやき坂46の小坂菜緒に近い、エースの存在感を印象付けた一人である。
お見立て会終演後には、「見立て会」がTwitterのトレンド1位を獲得し、その注目度の高さが伺える。2期生では堀未央奈が7枚目シングル「バレッタ」で単独センターに抜擢され、先述したように「逃げ水」では与田、大園がダブルセンターに据えられた。これまでの流れを踏襲すれば、4期生もいきなりのセンター抜擢がなされる可能性も少なくない。西野七瀬、若月佑美、能條愛未、川後陽菜と卒業が相次ぐ中、4期生がグループに“四番目の風”として新たな旋風を巻き起こすか。
■渡辺彰浩
1988年生まれ。ライター/編集。2017年1月より、リアルサウンド編集部を経て独立。パンが好き。Twitter