乃木坂46、バラエティでさらなる活躍へ 高山一実、生田絵梨花、向井葉月らの活躍を探る

 矢口真里、野呂佳代、菊地亜美、岡井千聖、指原莉乃……女性アイドルには、卒業生・現役を問わず、バラエティ番組で活躍するメンバーが多くいる。一般的には「バラエティ担当」「バラエティ班」と呼ばれる彼女たち。グループ所属時代からその地位を築き、卒業後も継続して活躍するというのが多くのパターンだ。

乃木坂46『シンクロニシティ』(通常盤)

 3月31日深夜に放送された『オールスター後夜祭』(TBS)でMCを務めた乃木坂46 高山一実の初めてとは思えぬ司会進行が絶賛されている。『オールスター後夜祭』は、『オールスター感謝祭』(TBS系)放送後の“後夜祭”として、芸人160人が感謝祭セットをそのまま使用する深夜の生放送。『水曜日のダウンタウン』(TBS系)の担当でも知られる藤井健太郎氏の演出だけあり、毒っ気の強い難問、企画が続いたが、高山は『オールスター感謝祭』での島崎和歌子のポジションを冷静に、かつ自身の色も出しながら担当。時には、クイズを読み間違えるシーンも見受けられたが、安田大サーカス クロちゃんについての問題ではハイトーンボイスと地声を使い分け、「クサくて辛い」という声が集まったザ・グレート・カブキの激辛毒霧では、きちんと十分に距離を保った上で噴出を愛くるしい姿で見守っていた。

 高山と共にMCを務めた有吉弘行は放送後にTwitterで「高山さんが小梅さんの数倍しっかりしてて助かりました。。。」と芸人・小梅太夫への毒舌を交えてコメント。藤井氏も、「しかし、高山さんにお願いして本当に良かったな」とツイートしている。高山は『水曜日のダウンタウン』(TBS系)にも過去に出演しており、そこでのコメントやリアクションが気に入られ、今回の抜擢となったのかもしれない。『感謝祭』は、毎年春と秋に開催されており、もし『後夜祭』が次回もあるとすれば高山の続投は間違いない。滑舌の悪さを自覚している高山は『乃木坂工事中』(テレビ東京系)にて、滑舌特訓を指南してもらったばかり。トレーニングを続けていけば、司会としてさらに腕を磨いた高山を見ることができるだろう。

 デビューから7年目に突入した乃木坂46は、高山だけでなく、他にも多くのバラエティ班が育っている。生田絵梨花の天然キャラはファンには周知の事実だが、今年元日に放送された『芸能人格付けチェック!』(テレビ朝日系)で「生田ちゃん」がTwitterのトレンドに入るほど、一般層にもリーチ。出川哲朗を憧れの人物に挙げる秋元真夏は、今年2月に『行列のできる法律相談所』(日本テレビ系)に出演。“釣り師”として見事出演者を釣り上げることに成功していた。今年1月に放送の『秘密のケンミンSHOW』(日本テレビ系)で、生駒里奈と共に出演していた堀未央奈が型破りなコメントで爪痕を残していたことも見逃せない。

 レギュラー番組では、生駒が『特捜警察ジャンポリス』(テレビ東京系)、西野七瀬は『ライオンのグータッチ』(フジテレビ系)、松村沙友理は新番組『吉本坂46が売れるまでの全記録』(テレビ東京系)と白石麻衣が5年間務めてきた『馬好王国』のレギュラーを後任している。今後期待できるメンバーとしては、3期生のバラエティ班と呼ばれる向井葉月。先日放送されたインターネット特別番組『乃木坂46時間TV』において、わんこそばの106杯、富士急ハイランドでのジェットコースターなど、幅広いリアクションを見せており、早くから番組に起用されるのではないだろうか。

 『乃木坂工事中』(前身番組『乃木坂って、どこ?』)にて、結成当初からバナナマンにトーク力を鍛えられていた乃木坂46は、同時に彼らの番組への出演も多くあった。それらを否定するわけではないが、彼女たちが真に認められるのは、自分たちの腕で話題、評価を勝ち取った時。高山が『オールスター後夜祭』にて絶賛の声を集めたのは、彼女が何の後ろ盾もなく関心を得た証拠だろう。

■渡辺彰浩
1988年生まれ。ライター/編集。2017年1月より、リアルサウンド編集部を経て独立。パンが好き。Twitter

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