『HARE晴れカーニバル』インタビュー

祭nine.が語る、グループ結成から1年を経た意識の変化 「僕たちは僕たちの色を出していく」

 BOYS AND MENの弟分であるBOYS AND MEN研究生の選抜ユニットとして、昨年8月にシングル『嗚呼、夢御輿』でメジャーデビュー。このシングルで地元・名古屋を中心に通算300公演超という精力的なリリースイベントを展開し、オリコン週間CDシングルランキング2位(当該週の1位は星野源の『Family Song』)を記録。3月21日に発売したセカンドシングル『HARE晴れカーニバル』では、オリコンデイリーCDシングルランキング初登場1位、週間CDシングルランキング1位を獲得した祭nine.。全員がアクロバットをこなせる身体能力の高さと平均年齢18歳というフレッシュさ、そして何よりも突き抜けた元気感を武器に、じわじわと知名度を全国区に拡大中だ。

 その2ndシングル『HARE晴れカーニバル』や彼らの初主演ドラマ『ボイメン新世紀 祭戦士ワッショイダー』(CBCほかで4月12日よりオンエア)についてはもちろん、結成から1年を経たグループの“今”について深掘りしてみた。(古知屋ジュン)

「『HARE晴れカーニバル』は、“日本一縁起のいい曲”」 

ーー前作では相当な回数でリリースイベントをこなされていたのがすごく印象に残っていて。ニューシングル『HARE晴れカーニバル』のリリイベはどんな感じでしたか?

寺坂頼我(以下、頼我):去年の年末から始まって、3か月くらいですかね。

清水天規(以下、天規):他のアーティストの方に比べると多いのかもしれないけど、今回は逆に少ないんですよ。

浦上拓也(以下、拓也):前回が多すぎたからかも。スタッフさんも少ないって言ってるので、ちょっと麻痺してるのかもしれない(笑)。

横山統威(以下、統威):前回がのべ10万人を動員したそうなので。全然実感はないですけど(笑)。

神田陸人(以下、陸人):最高で1日9公演やりましたからね、祭nine.なんで……。

高崎寿希也(以下、寿希也)3日空くと、ライブがしたくてうずうずしてくるし。

野々田奏(以下、奏):僕ら的にはイベントやれるのはすごく嬉しいんですよ。でも回数が多いと、体調だとかをファンの方々に心配されたりして、逆に申し訳ない気持ちになりました。

ーーこないだは雪の中でリリイベをやったと聞きました。

拓也:2月の新潟の十日町雪祭りですね。吹雪の中で。

天規:さすがにその状況だったので、「アクロバットはやめとこうか?」という話もあったんですけど、現地のスタッフさんに「このステージでアクロバットやった人いますか?」って聞いたら、「いないですね。やったら伝説になると思います」と言われたんで、やっちゃいました!

奏:僕らバカなんで、リハーサルでも本番の衣装のままやってたんですよ。超薄着で。

頼我:リハから「本気でやります、上着いらないです!」って言ってね。

統威:ステージが雪で濡れてたから寒くて。マジで上着着たかったですね。

神田:そこは隠し通せよ(笑)。

ーータイトル曲にも<地図にはない道 火の中 苦の中 目指すはテッペン>という歌詞がありますけど、そんな大変なリリイベも経ての祝・オリコン1位! ということで。前作よりもにぎやかな作りですけど、どういうコンセプトの楽曲なんですか?

頼我:歌詞に<一富士二鷹三なすび>や<茶柱>と、縁起がいいと言われている言葉をたくさん盛り込んだり、誰の耳にもなじみがある「いろは歌」のフレーズ<色は匂へど 散りぬるを>を入れたりしてるんですよ。聴いていただくと自然とテンションが上がる曲になっているので“日本一縁起のいい曲”と言わせていただいてます。

寿希也:聴くだけでいいことがある、運気が上がる!

頼我:パフォーマンスも最初からド派手にアクロバットをやるんですよね。

統威:そこでそれぞれが新しい技に挑戦していたりするんですよ。僕だったら片手側転とか。

拓也:そうそう。あとはこの曲は合いの手が多いので、リリイベでもファンの方々がちゃんと参加してくださって。パフォーマンスしてると、すごい一体感が生まれるんですよ。演ってる僕らとしてもすごく嬉しくなれる曲というか。

陸人:合いの手レクチャー講座の動画も公開してるんですけど。僕たち自身でも「ここは男らしく」「ここは色気たっぷりに」ってレクチャーしてるので、お客さんもみんなノリノリでやってくれます。

ーーサウンドプロデューサーのYUMIKO先生(BOYS AND MENの楽曲なども多数手掛けている)からは、コンセプトや歌いまわしとかについてどんなお話があったんですか?

天規:「こぶしをきかせて演歌歌手っぽく」って。最初の段階から“日本一縁起のいい曲”っていうお話はあったんで、僕らもその意図を反映していかないとと思ってます。

ーー所属レーベルのテイチクも老舗だし、そのコンセプトはハマりますよね。コミカルなにぎやかさもありつつ、前回獲れなかったオリコン1位への気持ちみたいなものが強く込められてる気がして。

天規:そうなんですよ、ちゃんとメッセージが込められてるんです。落ちサビから後半までは“ファンの子たちを一人残らずてっぺんへ連れていきたい”“僕たちの本気を見せたい”っていう思いだったり、<神様が味方したくなる 自分になってやりましょう>っていう歌詞には“運も自分たちの味方につけていこう”っていう意味も込められてるので。1曲の中で僕らのいろんな表情が見られると思うし、奥が深いから聴いてて飽きないんじゃないかと。

ーー歌割りがすごい細かいから、より7人の声を堪能できるし。

奏:特に<地図にはない道 火の中 苦の中>の辺りは、1人ずつが歌っていくところなのでその部分とか、さっき言ったように歌詞に込めた意味合いにも注目していただけたらと思います。

頼我:“てっぺん”は僕らのテーマでもある言葉なので、この曲に僕らの気持ちが詰まってます。デビュー曲の「嗚呼、夢御輿」に続いてお祭り、カーニバル感のある曲でもありますし。

関連記事