NY武者修行を経て、世界標準のガールズ・グループへーーJ☆Dee'Zが遂げた進化のウラ側に密着
そんな彼女たちに転機が訪れたのは1日目の夜。地下鉄の電車内でパフォーマンスをしているダンサー3人を見たとき、ある気付きがあったという。「BGMみたいに誰も見向きしないのに、『フォー!!』って言ったり座ってる人に『イェーー!』(拳を突き出して)って近づいてアピールしたり。駅と駅の間のたった何十秒かを楽しんでる姿を観て『あれ?これかも……』」(ami)と、“楽しんでパフォーマンスすること”の重要性に改めて意識が向いた。「実際にストリートライブをやってる人たちを観たときに『自分が最高に上手い歌を歌うんだ』とか『めっちゃ気持ちイイ』と思いながらパフォーマンスしているほうが、観ていて癒される」(Nono)と、自分たちのパフォーマンスを見直した2日目の朝を振り返る。
「はじめて集まってくれた人で奥の景色が見えなくなったり、歓声が起こったり、色んなことが変わっていって。そこから『もっとパフォーマンスしたい!』という気持ちが不思議と沸いてきた」(MOMOKA)
J☆Dee'Zが答えを見つけ、覚醒した瞬間だった。
そして最終日のタイムズスクエアは、1日目の苦しみが嘘のような大歓声に包まれたという。毎日の反省会を重ね、この旅を通じて得た“楽しむことの重要性”をしっかりと胸に刻み、「パフォーマンス中に『みんなを盛り上げなきゃ』ではなく、『この場所で一番楽しんでるのは自分たちなんだ』と思うこと」(ami)を徹底した。
「日本ではいろんな人のアドバイスを聞いたりしながら、“見せること”が一番になってて。上手く歌わなきゃとか、揃えて踊らなきゃとか色んなことを考えて、きっと心から楽しめてなかったんですよね。ライブに対しての気持ちをそうやって変えたとき、人の集まり方が変わったんです」(MOMOKA)
J☆Dee'Zは「ずっと『J☆Dee'Zらしさを作らなきゃ』と思ってたけど見つけられなくて。考えすぎて空回ったこともあったけど、NYではすごく単純にJ☆Dee'Zらしさが見つかった」(ami)、「J☆Dee'Zらしさって、何十回とミーティングしてもわからなかったけど、考えるんじゃなくて自分たちで感じるものなんだ」(Nono)と、各々がしっかりと手応えを掴んだことを明かしてくれた。だが、それがしっかりと血肉になったかどうかは、帰国後のパフォーマンスにかかっているし、「日本に帰ってきて、ファンの人の前でちゃんとNYで得たものを活かしていかないと武者修行した意味がない」(Nono)と、メンバー自身もそれに気付いている。
この旅を終えて、J☆Dee'Zは確かに変わった。その事実が伝わるのは、もしかしたらもう少し後のことになるのかもしれないが、2017年以降の彼女たちは何か大きなことを成し遂げてくれそうな気がする。タイムズスクエアでのパフォーマンスを終え、自信に満ち溢れた彼女たちの表情を見て、そんなことを思わずにはいられなかった。
(文=中村拓海)
■リリース情報
2017年3月1日(水) 発売 J☆Dee'Z 『Answer』
初回生産限定盤 (CD+DVD) 1,500円(税込)
通常盤 (CD) 1,200円(税込)
「MORNING HOPE」、「JINGLE LOVE」2曲が配信中
J☆Dee'Z 『MORNING HOPE』Short Ver.
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