KinKi Kidsのコンサートは一味違う! パフォーマンスと2人の距離感が心を掴む

相思相愛の瞬間を見つける楽しさ

 表面上は決してベタベタしないふたりだが、「やっぱり相思相愛なんだ」と感じる瞬間はある。それを見つけるのも、KinKi Kidsのコンサートの魅力かもしれない。

 年末年始のKinKi Kidsは、自分たちのコンサートと並行して、ジャニーズのカウントダウンコンサートのリハーサルを進めている。同じ東京ドームという会場で、同じ曲でありながら異なる段取りで披露するため、「混乱してしまう」のだそう。失敗してしまったときには、しっかりと笑いに消化できるのもKinKi Kidsの実力だ。

 今作でも、3曲目の「やめないで,PURE」のときに、立ち位置をチェンジをするはずだったのが、光一が間違えて剛とポジションがかぶり、見つめ合ってしまった。しかし、そのタイミングが「君のことを愛しているから」という歌詞のときだったので、ファンはむしろ大興奮だった。

 MCでは、そのミスに関連してカウントダウンコンサートでも、「硝子の少年」で「Stay…」と歌い出しをミスしてしまった話題に。しかし、2人で同じところを間違えたと気付き、ステージからはけながら確認して笑い合ったとのこと。

 彼らの自然に呼吸が合ってしまうところに、長年歩んできた絆、染み込んでいるコンビ感を垣間見えて、楽しいのだ。

おもちゃを見つけたKinKi Kidsの自由さがたまらない

 毎年、光一の誕生日に公演があることから、剛は祝い続けている。今作でも、光一にサプライズで200名を超えるメンバーをまとめて、バースデーソングを披露した。もちろん、そこには、いつも関西人らしくお笑いのオチがつく。

 今回はハッピーバースデートゥー“ユー”のところで、剛がトロンボーンをひと吹き。うまく音が出ずに会場は笑いに包まれた。さらに、「一緒にやろう」と光一に色違いのトロンボーンと超入門テキストをプレゼント。光一は「マジか~」「絶対せぇへん」と苦笑をしながらも、ステージ上でテキストを熟読してしまう。さらに次の曲もトロンボーンを手放さず、「これ、おもろい」とハマる光一に、満足そうな剛だった。

 もともとレギュラーのテレビ番組から派生したトロンボーンネタ。次のコンサートでは、もしかしたらこの続きが見られるのではないか。「あのときの!」と繋がるネタが増えていくのが、KinKi Kidsを長く愛してしまう理由かもしれない。

光一とファンの夫婦漫才は熟年の粋に!

 光一といえば、客いじりのドSっぷりが度々話題になっている。その毒舌ぶりは、今作でも加速する一方。そろそろMCを切り上げて後半にいこうというとき、お客さんからの「えー」と惜しむ声が響く。すると、「うるせーな、いい歳こいて、えーとか言ってんじゃねーよ」とバッサリ。「歌をカットしてしゃべるか?」と挑発し、歌もMCもと欲張るファンに「ワガママな娘じゃのー、娘かどうかはしらねーが」を追い打ちをかける。

 そんな冷たい対応をしたあとには「みなさんのそういうワガママを叶えるのが、私たちの役目だと思っています」とキュン発言…と思いきや、「そう簡単には叶わねーけどな!」と再びドS発言を繰り広げた。

 今回のMCでは、ついに「いつもディスってる」と認めた光一に対し、剛も「ネタでとか言うなら止めないけど」とツッコミを入れずにはいられなかった模様。これにはさすがに「みなさんへの感謝と信頼関係があるから言える」とフォローを入れつつ、「慣れろ」と最後まで亭主関白ぶりを維持していた。

 アンコールでも「早く帰って現実に戻ってください」「(ライブ中は)我々を彼氏を思ってくれてもいい。ただ、終わった瞬間、きっぱりと別れます」「あなたたちが思っているより、こういうことをやれば喜ぶんでしょっていうのを、めっちゃ知ってる、でもやらなーい」と言いたい放題。その様子を剛も「ド変態ドSってことですかね」と温かく見守るのだった。

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