元SKE48中核メンバーが芸能活動を再開する意味とは? 卒業後の進路はさらに多様化へ

 また、矢神・小木曽が芸能活動再開を発表したことについて、香月氏は「それも模索のひとつ」と述べた。

「彼女たちはまだ20代も前半であり、このくらいの年代であれば、芸能活動ができそうかどうかという判断がその時々の状況によって変わりやすい。とくにAKB48グループが元来『自分のキャリアを模索する場所』であり続けているため、この先の人生を一般人として永久的に歩んでいくという選択ではなく、舞台にもう一度戻ると決めたことについては、グループが大きくなり、長く続いたがゆえの『模索のひとつ』と受け止めるのが健全なのかもしれません」

 最後に、今回のイベントがSKE48だけでなく、AKB48グループの卒業メンバーに影響を与える可能性について、同氏はこう語った。

「今回はSKEの現役メンバーを絡めているわけではありませんが、AKB48グループは『リクエストアワー』で定期的に過去の卒業メンバーを登場させたり、12月6日には都内で『AKB48劇場オープン10周年祭』が行われ、前田敦子や大島優子、板野友美に篠田麻里子らといった卒業生の出演も決定しています。これらの動きに関しては、グループの歴史を当事者たちが体現するというプラスの意義もありますが、一方で卒業したメンバーがその後の活路を見いだせるかどうかは「いかにして48グループの色から脱するか」にもかかっているといえます。前田や大島のように、グループの色を上手く脱色し、女優としてキャリアを着実に積み上げているOGにとっては、『AKB48の大島優子』というイメージをもう一度増幅させてしまうというマイナスもあるので。ただ、AKB48が節目の年であることから、今後も同じような取り組みが増えることは予想できますし、ほかグループも卒業メンバーを再び呼び寄せるということは増えてくるのではないかと考えられます」

 グループが年月を重ねるたび、卒業メンバーの数も増えていくが、それぞれがどういう道をこれから歩むのか、進路はさらに多様化していきそうだ。

(文=中村拓海)

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