『アイドルの涙 DOCUMENTARY of SKE48』公開記念インタビュー

SKE48松井玲奈と大矢真那が語る、激動の6年間とこれからの課題「今はグループを立て直す時」

大矢真那インタビュー風景。

「玲奈は泣いている表情が絵になる」(大矢)

――映画には『アイドルの涙』というタイトルが付いていますが、嬉しい涙や悔しい涙など、『涙』には色々な解釈があると思います。二人は真っ先にどんな「涙」を連想しましたか?

大矢:私は真っ先に玲奈の涙を思い浮かべました。玲奈って今までの映像とかでも、泣いてる表情を使われることが多くて……綺麗に泣くからだと思うんですけど(笑)。玲奈はそんなにハートが弱い人でもないんですけど、泣いている表情が絵になるので、まさに『アイドルの涙』という感じですね。

松井:嬉しい(笑)。『アイドルの涙』ってすごく素敵なフレーズだなと思うんですけど、改めて思い返すと「みんなそんなに泣いてたっけ?」って気持ちもありますね(笑)。泣きすぎていて、あまり泣いている実感が無いのかもしれませんが……。あと、過去映像ではみんな泣いているところを使われているんですけど、映画内のインタビューで泣いているのは少なかったから、「みんな強くなったなあ」っていう印象です。

「あえて言えば『孤独だったな』」(松井)

松井玲奈。

――活動のなかでそれぞれが流した「涙」は、どんな感情のものでしょう。

大矢:私は「寂しい涙」が多かった。メンバーの卒業は6年活動していても慣れることはなく、卒業するたびに寂しくて涙が出ます。私自身は「悔し涙」ってほとんどなくて、「泣くくらいならそれを蹴飛ばすくらい何かをやってやる!」って思うタイプなんですけど、卒業だけはどうしても涙が出てきますね……。

松井:私は……あえて言えば「孤独だったな」って。『リクエストアワー』という、ファンの方に投票でセットリストを決めていただく公演があって、初年度の1位が私のソロ曲(「枯葉のステーション」)だったんです。その時は嬉しかったんですけど、振り返って、よかったのかなって思ったんです。出番前に「このコンサートの最後はこの曲で良かったのかな」とか、ひな壇のメンバーを見て「みんなはどう感じているんだろう」って思ったときに、その気持ちがわからない自分に不安を感じて、終わった後に一人で泣きました。でも、ありがたいことに翌年も同じ曲を1位にしていただいて。嬉しかったんですけど、その年の2位が「お待たせSet list」っていう、ようやく始まったチームKⅡのオリジナル公演からの一曲だったんですね。その曲が2位にランクインすることには大きな意味があって、会場ではKⅡコールが起こって、メンバーが「おめでとう!」って喜んで、誰もが祝福している空間だったんです。そんな中、一人で舞台袖にいて待っている私は、どういう気持ちでいればいいんだろう……って。

大矢:それだけ玲奈を支えたいって思うファンの人が多かったんだから、玲奈は孤独じゃないんだよ!

松井:そうだよね、でも内側の私はすごく孤独感を抱えながらあの日はステージに立ったよ(笑)。寂しいわけではないんですけど、その当時はみんなに壁を作っていたから……。

大矢:たしかに、すごい作られてました(笑)。

松井:元々一匹狼スタンスということもあり、最初は「自分が上に上がっていくためにここにいる」という気持ちでやっていて、そういう意味では「みんなと自分は違う」って思って、孤独感を感じていました。でも、本当はみんなと仲良くしたいけどどうすればいいかわからないという涙も多かったです。今振り返ると笑い話ですが、不器用だったなと思います(笑)。

大矢:すごい高い壁だったよー! なかなか乗り越えれなかった(笑)。

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