エドボル、さやわかがAKB48総選挙の結果を分析

まゆゆ総選挙1位でAKB48は原点回帰へ? 評論家2氏がグループの今後を予測

 AKB48の37thシングルの参加メンバー80名を決める『AKB4837thシングル選抜総選挙夢の現在地~ライバルはどこだ?~』の開票イベントが本日6月7日に東京・味の素スタジアムで開催され、渡辺麻友が初の1位になった。

 5月21に発表された速報結果では、指原莉乃が渡辺麻友に1万2000票ほど差をつけてトップだったため、逆転勝利となった今回の総選挙。また、乃木坂46から交換留学中の生駒里奈が14位にランクインして選抜入りしたほか、SKE48のW松井こと松井珠理奈と松井玲奈が、それぞれ4位と5位にランクイン、HKT48の宮脇咲良が11位にランクインするなど、AKB48本体以外のメンバーの躍進も目立った。

 今回の総選挙結果は、AKB48グループの今後にどのような影響を与えるのか。同グループに詳しい放送作家のエドボル氏は次のように語る。

「AKB48の総選挙は、単なる人気投票ではなく、今後のグループの方向性をファンの意を汲んで決めるという意味合いもあります。そういう風に考えると、今回、『アイドルオブアイドル』というべき渡辺麻友が1位となったのは、ファンがAKB48に対し『予測不能のAKB48』ではなく『思い描いたAKB48』、つまりは正統派アイドルグループとしての方向性を求めたということではないでしょうか。また、個人的には昨年と比べて、順位に対する得票数に大きな変化がなかったことに驚きました。大島優子が出ていない分、全体の総数が落ちるのかとも思っていましたが、彼女への票はほかのメンバーに動いたようです。ポスト大島優子ともいわれる武藤十夢が、昨年より大幅に順位をあげて24位となったのは、その効果かもしれません」

 同じくAKB48グループに詳しい物語評論家・ライターのさやわか氏は、渡辺麻友の1位について「原点回帰的な意味合いが読み取れる」とするとともに、地方グループの躍進にも目を向ける。

「渡辺麻友は2月に行われた『大組閣祭り』にて、チームAからもともと所属していたチームBへと戻っています。『大組閣祭り』には、さまざまなチームに戦力を分散させて、AKB48グループ全体でペナントレース的な形を作り、全体を盛り上げていこうという意図があったと思います。同時に、原点回帰的な動きも見られ、渡辺麻友のチームB回帰はそれを象徴するものでした。つまり、今回の総選挙の結果には、原点回帰することによって、アイドルグループとしての地盤を固めてほしいという、ファンたちの願いがあったのではないでしょうか。実際、渡辺麻友は『こんなときだからこそグループ一丸となり、絆を深め、ファンの皆さんとともに力強く進んでいきたいと思います』と、ファンに求められているであろう的確なコメントを発表しており、今後の同グループがファンとよりコミットした盤石な体制に進むことを予感させます。一方で、地方のグループ、特にHKT48メンバーの躍進が目立ったことからは、『大組閣祭り』などで目指していたグループ全体のペナントレース化が、うまく機能したことを伺わせます。その背景には昨年、指原莉乃がAKB48のパブリックイメージを牽引し、HKT48の存在感を増したことが要因の一つとして上げられるでしょう。指原莉乃は2位という結果を悔しがっていましたが、そういった意味では今後のAKB48に大きく貢献したのではないでしょうか」

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