武道館の次は“やぐら”!? 30周年の怒髪天、スペシャライブで熱唱

レーザー光線でテクノパーティーのような雰囲気に。

 去る1月12日の30周年記念日に初の武道館公演を迎えたことについて増子は「夢の武道館が終わったけど、その後チヤホヤされることもなく、火曜日には不燃ゴミを出し(笑)……あれは夢だったのか?何の感触もない!」と笑わせつつ、中盤では初期の名曲「あえて荒野をゆく君へ」「友として」「歩きつづけるかぎり」も熱唱し、一気に感動の渦へといざなう。

 終盤の『オトナノススメ』では、なんとセクシーなサンバ・ダンサーがサプライズで登場。会場のボルテージは最高潮に到達した。ラスト曲『プレイヤーⅠ』で、レーザー光が雨のように点々とステージに注ぎこむと、増子は天を仰いでぐっと嚙みしめる。歌い終わってから目のあたりを腕でぐっと拭ったのは、汗だったのか、涙だったのか――。実際のところは、本放送で確認していただきたい。

ステージにはサンバ・ダンサーまで登場。

 日本で近年に30周年を迎えたバンドといえば、サザンオールスターズ、筋肉少女帯など錚々たる面子が思い浮かぶ。彼らと比べると怒髪天は商業的に遅咲きのバンドだったが、個性豊かな4人が円満に、情熱的にバンド活動を続けてきた。増子は「2014年は、やぐら、回るヤツ(ステージ)、武道館、3つの夢が叶った!」といい、汗をぬぐいながら「俺たちはレジェンドだ」と話した。メンバー全員が50代に近づいてきたにも関わらず、約1時間のジェットコースターのようなライブに、息が切れることもない。そんなパワフルなバンドが他にいるだろうか。

 今の怒髪天には、増子の肯定的な世界観と、長年のキャリア、そしてメンバー各々の生き様から生まれる、圧倒的なパワーがある。これからもその背中についていきたい、と思わせるパフォーマンスだった。
(韓奈侑)

≪SPACE SHOWER TV“Live with YOU”~怒髪天~≫
初回放送:3月30日(日)21:00~22:00
リピート放送:4月予定
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