9月14日はゲームキューブ発売20周年記念日 ポップな名作を生んだゲーム機の歴史を辿る

ゲームキューブ発売20周年を振り返る

 2021年9月14日は、「ニンテンドーゲームキューブ」の発売日からちょうど20周年となる。

 ゲームキューブは数々の名作ソフトを生み出しており、いまなお根強いファンが多いハードでもある。今回は発売20周年を記念して、ゲームキューブがどのようなゲームハードだったのか改めてご紹介する。

完成されたコントローラー

 ニンテンドーゲームキューブは、2001年9月14日に任天堂から発売されたゲーム機だ。同世代のライバル機としては、SONYのPlay Station 2やMicrosoftのXboxが挙げられる。ポリゴン表現が進化し、3Dゲームのレベルを一気に引き上げた世代といっても過言ではないだろう。

 そんなゲームキューブを語るうえで欠かせないのが、操作性に優れたコントローラーだ。その中でもひときわ目立つのは、コントローラー右側のボタン配置だろう。

 中心に位置する大きな「Aボタン」に対し、Bボタンは半分以下のサイズに抑えられている。さらに、Xボタン・YボタンはAボタンを囲むように配置されるなど、すべてのボタンの形状や大きさを差別化しているのである。これは、コントローラー右側のボタンを均一な形・大きさで配置していたPlay Station 2やXboxとは一線を画すデザインといえるだろう。

 このようなデザインの工夫により、ゲームキューブコントローラーでは各ボタンの役割がわかりやすくなるだけでなく、ボタンの押しやすさも担保されているのだ。任天堂が今なおGCコントローラーを再販し、GCコントローラーとSwitchを接続する変換アダプターを販売していることからも、その人気の高さが伺える。

あまりに堅牢なボディは何のために?

 ゲームキューブは任天堂史上もっとも頑丈なハードだった。その耐久性は、2階からコンクリートの床に落としたり、ハンマーで殴ったりしても耐えられるという常軌を逸したものだ。また、本体に取っ手が付いていることも相まって「鈍器」と揶揄されることもあった。

 当時の任天堂は、「小学生がゲームを持っていない友達の家にゲームキューブを持ち運ぶ」といったケースも想定していたのかもしれない。

オフラインの対戦・協力型ゲームの全盛期

 ニンテンドーゲームキューブでは、何度でも遊びたくなるような名作が多かった印象だ。

 その中でも、『カービィのエアライド』は筆者も未だに遊びたくなるゲームだ。こちらはカービィシリーズ唯一のアクションレースゲームで、レースの面白さもさることながら、箱庭型の街を舞台としたパーティーゲームのようなモードである「シティトライアル」が傑作だった。本作のリメイクを切望しているファンは多いだろう。

 また、『スマブラ』シリーズでも屈指の人気を誇る『大乱闘スマッシュブラザーズDX』がリリースされたのもゲームキューブだ。『スマブラ』については、最新作よりも『DX』の方が遊んでいるというプレイヤーも少なくないはずだ。

 さらに、『ファイナルファンタジー クリスタルクロニクル』など、協力プレイを楽しめるゲームも多かった。こちらは友達とタイミングを合わせて魔法を使うなど、オフラインならではの協力要素が特徴的だった。

 同世代のゲーム機としては、Play Station 2やXboxはすでにオンライン化の兆しを見せていた一方、ゲームキューブではほとんどネット対応のゲームがなかった。

 しかし、任天堂もWii以降、対戦ゲームや協力プレイのオンライン化に積極性を見せ始める。その意味では、ゲームキューブは任天堂のオフライン対戦・協力ゲームの最盛期だったといえるのかもしれない。

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