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ハーヴェイ・ワインスタインのセクハラ疑惑がハリウッドに与えた衝撃と余波

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 現地時間2017年10月5日、アメリカの大手紙The New York Timesに掲載された一つの記事がハリウッドを大きく揺るがした。恐らくハリウッドで今年最大のニュースとなるであろうその暴露記事をめぐっては、日本でもその後の経過も含めて、現在進行形で報じられている。

 全てのおおもとになった記事の一部を抜粋すると、「The New York Timesの調査によって、以前明るみに出ることのなかった(ハーヴェイ)ワインスタイン氏に対する30年近くに渡る疑惑が、彼が設立、経営してきた映画会社ミラマックスとザ・ワインスタイン・カンパニー(以後TWC)の現在と過去の従業員、及び映画業界に携わる人々の証言をまとめた文書、法的記録、Eメール、そして両社の内部資料から発見された」という衝撃的な内容である。

 この「疑惑」とは、渦中のハーヴェイ・ワインスタインがこれまで行なってきたセクシャルハラスメントに関するもので、記事の中には、被害者たちの名前が、彼女たちが受けた被害の詳細とともに書かれており、ワインスタインとこれらの女性たちの間で「少なくとも8件の示談がまとめられた」(The New York Times)とのこと。

 ハーヴェイ・ワインスタインの名は、ハリウッドでは知らないものはいない。ニューヨーク生まれのワインスタインは、弟のボブ・ワインスタインと共に、ディズニー傘下にあったミラマックスの設立者として知られ、2005年にはそのミラマックスを手放し、兄弟でTWCを設立。両社は共に、低・中規模予算で、質の高い洗練されたインディー映画を立て続けに製作・配給してきた。彼が手がけた作品は、『恋におちたシェイクスピア』、『英国王のスピーチ』など、アカデミー賞の作品賞の受賞作、及びノミネーション作品が含まれる。2013年の『世界にひとつのプレイブック』と『ジャンゴ 繋がれざる者』など、複数のノミネーションを受ける年さえあった。これによってハーヴェイ・ワインスタインはハリウッドの賞レースの常連として、長きに渡ってハリウッドの最も影響力をもったプロデューサーの一人として君臨してきた。

 同時にワインスタインは、その押しの強さと強気な性格でも知られており、ハリウッドでもっとも恐れられたプロデューサーの一人でもあった。しかしネットワークやコネクションが、その後のキャリアの中でものをいうハリウッドにおいては、彼が率いるTWCで働いた経験、そして何より、ハーヴェイ・ワインスタイン個人との繋がりは、大きな意味を持つものであった。The New York Timesの記事の中でも、「彼について、キャリアの始めにいる自分に貴重な機会をくれた上司として覚えていて、ワインスタインを自らのメンターとして尊敬している人もいる」と書かれている通り、多くの人にとってワインスタインとの仕事は、その後のキャリアを左右するほど重要なものであった。そしてTWCの元社員であり、今回のハラスメントについての証言をした一人のローレン・オコナーが語ったとおり「自分はゼロ、ハーヴェイは10」という力関係のなかで、その後ハリウッドで生き残っていくために、彼の行動を受け入れる他なかった女性たちが被害者になったのだろう。

 これまで約30年に渡って行なわれてきたセクシャルハラスメントに対し、何人かの勇気ある被害者が立ち上がったことによって、ハリウッドの関係者やセレブリティたちが次々と声を挙げている。これまで被害者として前に進み出たのはアシュレイ・ジャッド、ローズ・マッゴーワンを含む30人以上。そしてその数はThe New York Timesの記事が出された10月5日の後から増え続けており、アンジェリーナ・ジョリー、カーラ・デルヴィーニュなどの女優、モデルも自ら被害を受けた過去について語った。さらに、メリル・ストリープ、ジュディ・デンチ、レオナルド・ディカプリオなど、過去にワインスタイン氏と仕事をした俳優たちを含む人々も、ワインスタインを非難し、被害について声を上げた被害者たちを称賛した。

      

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