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脚本家・演出家/登米裕一の日常的演技論

Hey! Say! JUMP・山田涼介の“会話”はなぜ説得力を持つ? 『暗殺教室~卒業編~』の演技を考察

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20150821-jump-s.jpg(C)タナカケンイチ

 若手の脚本家・演出家として活躍する登米裕一が、気になる俳優やドラマ・映画について日常的な視点から考察する連載企画。第五回は、『暗殺教室~卒業編~』で主演を務めるHey! Say! JUMP・山田涼介の会話劇を軸に、そのリアクションとアクションの上手さに迫る。(編集部)

 『暗殺教室~卒業編~』を鑑賞し、Hey! Say! JUMPの山田涼介君は“会話”が上手な俳優さんだなと感じ入ったので、その事について書きます。

 セリフの多い少ないで一喜一憂する俳優さんがいます。セリフが多いと俳優として仕事をしている実感が得られやすいからだと思います。でも、いい俳優さんはセリフがない時でもきちんと仕事をしています。誰かが起こしたアクションに対してどう感情が動いたのか、リアクションが求められている状態であり、セリフがないからこそ、それを丁寧に演じる必要があるのです。

 今回、山田涼介君演じる潮田渚はあまり多くを語りません。自分の話をするよりも殺せんせーや菅田将暉君演じる赤羽業の話を黙って聞いている時間の方が長かったりします。けれど何もしていない訳ではなく、何かを考え、迷い、葛藤しています。そう言った感情を、微妙な表情筋の硬直、呼吸のゆらめき、視線の変化などでしっかり表現をしています。

 山田君の芝居は本当に“聞き上手”です。だからこそセリフがなくても見事に会話が成立しているのだと感じ入りました。

 日常生活でときどき、相手がどう反応しようが関係なく話が出来る人に会いますよね。相手がうんざりしているのに、気づかず喋り続けているタイプの人です。会話ではなく演説に近いと言えるかもしれません。でも、スピークとスピーチは違います。会話をする場合、自分が喋るためには相手の言葉を聞かなければいけませんし、相手の感情を受け止めるから自分の感情も動き、相手に伝えたいことが発生します。本来、会話とはその繰り返しです。そういうルールが実は隠されています。

      

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