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「ゲオチャンネル」は定額制動画配信サービス競争にどう挑む? 成人向けコンテンツの価値を検証

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安田理央
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 HuluやNetflix、Amazonの「プライム・ビデオ」など、外資の定額制動画配信サービスが続々と日本でも開始し、dTVやU-NEXTなどの国内サービスと競合するなか、新たに国内でビデオレンタル店などを手がけるゲオが、定額制動画配信サービス「ゲオチャンネル」を、2016年2月より開始することを発表し、話題となっている。

 ゲオチャンネルは月額590円で見放題で、映画、海外ドラマ、アニメといった定番ジャンルだけではなく、成人向けコンテンツも提供するほか、実店舗との提携でより充実したサービスを目指すという。

 かつて成人向けコンテンツは、VHS対ベータなど、ビデオに関する規格争いにおいて、勝敗を決する要因のひとつとなったとも見られているため、今回のゲオチャンネルの施策も注目を集めている。実際に同サービスは、競争が激化する市場において強力なプレイヤーとなりうるのだろうか。

 アダルト業界とビデオの歴史に詳しい、ライターの安田理央氏に話を聞いた。

「たしかに以前は、成人向けコンテンツの充実が、規格あるいはサービスの競争力を高めることもありましたが、インターネットの普及以降はそうした図式が単純には成り立たなくなっています。ネットで無料のアダルト動画が氾濫しているため、そもそもお金を払って成人向けコンテンツを鑑賞するという習慣自体が失われつつある。現に、Blu-ray Discの成人向けコンテンツはほとんど普及していません。また、過激かつクオリティの高いオリジナルコンテンツの見放題サービスという面では、すでにカリビアンコムや一本道といった海外サイトが一歩先を行っていますし、国内のメーカーも独自に配信サービスを行っています。ゲオチャンネルは月額590円で見放題なので、価格競争力という面では、月に3,000円程度かかる既存の成人向けコンテンツ専門チャンネルより優れていますが、作品数が月50本と少なく、熱心なファンにとっては物足りないラインナップといえそうです」

 成人向けコンテンツが少ない背景には、アダルト業界の勢力図が関係しているという。今回、ゲオチャンネルが配信するのは、プレステージというメーカーの作品のみで、同メーカーは独立系といわれるAVメーカーのひとつだ。アダルト業界では、DMM.comグループの1社で、S1やムーディーズなどの有名レーベルを擁する株式会社CAが最大手とされ、DMM系列の流通やサービスと根強い関係性がある。一方、カルチュア・コンビニエンス・クラブが運営するTSUTAYA系列は、K.M.ProduceというAVメーカーを抱えている。大手メーカーとしてはほかに独立系のソフト・オン・デマンドなどが挙げられるが、同社は近年、DMM系列と接近しており、ゲオで配信サービスを展開することは考え難い。

     
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