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Poppin’Partyは“アニソン×バンド”を更新する存在に 『バンドリ 5thライブ』で示したコンテンツ力

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 テレビアニメやスマホ用ゲームなど様々なメディアミックス展開を通して話題を呼んでいる『BanG Dream!(バンドリ!)』。5月12日、その担当声優陣が実際にバンド演奏を担当する「リアルライブ」の最新版、『BanG Dream! 5th☆LIVE』の1日目が幕張メッセで開催された。Roseliaが出演し、遠藤ゆりかの声優業引退にともなう『BanG Dream!』でのラストライブとなった2日目に対して、この1日目は戸山香澄(CV:愛美/Gt, Vo)、花園たえ(CV:大塚紗英/Gt)、牛込りみ(CV:西本りみ/Ba)、山吹沙綾(CV:大橋彩香/Dr)、市ヶ谷有咲(CV:伊藤彩沙/Key)による5人組、Poppin’Partyが登場した。

THE THIRD(仮)

 『BanG Dream!(バンドリ!)』では現在、Poppin’Party、Roselia、Pastel*Palettes、ハロー、ハッピーワールド!、Afterglowといった音もキャラクターも異なる5組が音源デビューを果たし、Pastel*Palettesやハロー、ハッピーワールド!、Afterglowのバックを務めるメンバーで構成されたTHE THIRD(仮)もシリーズの聖地=下北沢GARDENで初ライブを行なうなど本格的な活動をはじめている。その中にあってPoppin’ Partyは、バンドをはじめた瞬間のキラキラとした初期衝動をそのまま音にしたかのようなポップなロックサウンドを基調にした、『BanG Dream!(バンドリ!)』シリーズの魅力を体現するようなグループだ。これまで『Animelo Summer Live』を筆頭にした大規模フェスにも多数出演している他、昨年はガールズバンドとして史上最速の日本武道館公演も成功させて話題になった。

 その武道館公演では会場中央の回転式ステージと360°全方向に用意されたスクリーンで映像と音楽とがコラボレーションする演出も話題になったが、今回の幕張メッセ公演はむしろ、巨大な空間をそのままライブハウスに置き換えたような雰囲気。オープニングアクトのTHE THIRD(仮)が『BanG Dream!(バンドリ!)』内の他バンドのカバー曲やオリジナル曲を通して高い演奏力で会場を盛り上げると、いよいよPoppin’Partyがステージに登場した。

 この日の衣装は1月の『ガルパライブ&ガルパーティ!in東京』同様のカラフルな新ビジュアル仕様。「ティアドロップス」でライブをはじめると、続く「走り始めたばかりのキミに」では、愛美のアカペラからはじめて4カウントでバンドの演奏が割り込むなど、ライブならではのアレンジに早速歓声が止まらない。また、中央と左右に設置された3つのスクリーンでメンバーの実写映像とアニメがリンクするのも『BanG Dream!(バンドリ!)』シリーズのリアルライブならでは。メンバーの演奏も以前よりさらにたくましくなっている。これは彼女たちと同じくメンバー自身がバンド演奏を担当するRoseliaにも言えることだが、彼女たちの演奏力は「女性声優陣によるガールズバンド」と聞いてイメージするクオリティを越えた、まごうことなき“ロックバンド”のそれだ。その雰囲気はむしろSCANDALやSILENT SIRENといったロック/ポップシーンで活躍する凄腕のガールズバンドの系譜に連なるもので、その上でアニメ/ゲームとリンクしたポップでキュートな楽曲が最大の魅力となっている。

 「改めまして、みなさんこんばんは!」と自己紹介を済ませると、以降はバンド編成によるPoppin’Party楽曲のメドレーに突入。イントロでペンライトが一斉にピンクに変わった「私の心はチョココロネ」、観客から大合唱が生まれた「STAR BEAT!~ホシノコドウ~」、メンバーの歌声がリレーしていく「前へススメ!」、「夢見るSunflower」といった人気曲を連発する。と同時に、この日は各メンバーがライブに向けて特訓する様子を撮影したムービーを随所に挿入。大塚紗英はかつて自身が路上ライブをしていた思い出の場所など様々な場所に弾き語りをしに向かい、西本りみはマイトンファー持参で殺陣を習いに道場へ。以降もライブの合間に、大橋彩香による筋トレ特訓、伊藤彩沙によるダンスの特訓(「夏空 SUN! SUN! SEVEN!」の振り付け練習)など、この日に向けての特訓がユーモアも交えた映像で挿入され、「楽しい」を突き詰めるこのバンドならではの雰囲気に会場から拍手や笑いが巻き起こる。

 とはいえ、Poppin’ Partyの最大の魅力は、やはり彼女たち自身の演奏だ。本編中盤にはメンバーが夏服に着替えて登場し、チーム分けしたオリジナル編成でアコースティックライブを披露。ギターコンビ(=セクシー2)の愛美と大塚紗英による「Time Lapse」はパーカッションも加えたスパニッシュなアレンジで、2人の歌声の魅力がより伝わるものになっていた。一方、西本りみ、大橋彩香、伊藤彩沙(=ベイビー3)の3人は、「Yes! BanG_Dream!」のアコースティックバージョンを披露。大橋彩香が星形のタンバリンを、伊藤彩沙がピアニカを持って3人で歌いあげる。その後5人編成に戻って披露されたのは、原曲よりもゆったりとしたアコースティック仕様の「STAR BEAT!~ホシノコドウ~」。愛美と大橋彩香がメインボーカル/メインコーラスを取り、2番から徐々に演奏が盛り上がっていく様子は圧巻だ。

 後半は夢みるSunflower衣装に着替えたメンバーが再登場すると、ステージ奥でメンバーを支える大橋彩香と伊藤彩沙も前方に出て、全員が横並びになった状態で「キラキラだとか夢だとか~Sing Girls~」がスタート。ステージ両端までメンバーが広く会場を使って盛り上げ、続く「夏空 SUN! SUN! SEVEN!」では、伊藤彩沙が練習した振り付けを、西本りみが特訓した殺陣を披露。大橋彩香も筋トレ用のダンベルを持っているなど、各自が特訓映像で見せた伏線を回収しながら、入れ替わり立ち替わりステージ上で弾ける姿にますます歓声が大きくなる。続くPoppin’Party屈指の名曲のひとつ「八月のif」では、大橋彩香が愛美の近くで一緒にボーカルを務め、「夏のドーン!」ではハッピを着たメンバーが観客とタオルを回し、スクリーンに花火があがった。

 とはいえ、この日の最大の目玉と言えるのは、本編のラスト曲として初披露となった9thシングル「CiRCLING」だ。<環(わ)!/心つながれば/どんなに遠く離れても/夢は(きっと)/巡り(回る)/五人のなかCiRCLING!/明日を待ってる――>と歌われるこの曲は、アニメの劇中で愛美演じる戸山香澄が高校入学と時を同じくしてギターに魅了され、彼女の情熱に突き動かされるように5人のメンバーが揃っていくPoppin’ Partyというバンドの歩みを象徴するような楽曲のひとつ。スクリーンではメンバーが観客とともに「輪」を作る実際の会場の映像にサークル上の図形が重ねられ、Poppin’Partyの活動が生み出してきた観客との大きな輪の広がりに思いを馳せずにはいられない。

      

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