NMB48、新センターに白間美瑠&矢倉楓子起用の意図は? AKB48グループは“育成フェーズ”突入か

 NMB48が9月30日、パシフィコ横浜国立大ホールで初の全国ツアー『世界の中心は大阪や~なんば自治区~』の最終公演を行い、11月5日にリリース予定の10thシングルの選抜メンバーをサプライズ発表した。

 同公演では10thシングルの選抜メンバーとして、白間美瑠/矢倉楓子/山本彩/渡辺美優紀/柏木由紀/山田菜々/薮下柊/渋谷凪咲/吉田朱里/上西恵/藤江れいな/梅田彩佳/村瀬紗英/小谷里歩/加藤夕夏/谷川愛梨/門脇佳奈子/木下百花/市川美織/高柳明音/久代梨奈/西村愛華の22人が名前を呼ばれたあと、センターはこれまでグループを支えてきた山本や渡辺ではなく、白間と矢倉の“Wセンター”になると明かされ、会場は驚きの声に包まれた。

 今回の次世代メンバー2人をWセンターにするという動きは、NMB48にとって世代交代を思わせる人事という声が強いなか、『「アイドル」の読み方: 混乱する「語り」を問う』の著者であり、AKB48グループに詳しいライターの香月孝史氏は「AKB48グループ全体として、このやり方が定着してきている」と述べる。

「HKT48の『控えめI love you !』ではセンターに兒玉遥が初起用されたり、AKB48の38thシングルは宮脇咲良と渡辺麻友のWセンターと明かされるなど、グループ全体として中核メンバーを引き立て役に回し、次世代メンバーの認知度を広めつつ次のチーム・グループカラーを見つけていくというタームに突入しています。ことNMB48においても、山本と渡辺は長く中心メンバーとしてグループを支えながら、今や全国区に名の知れたタレントに成長しているため、次世代メンバーを育成するという役割を与えられたのでしょう」

 また、同氏は新センターの白間と矢倉の起用について「妥当な判断」としたうえで、今回の起用は次世代メンバー全体に新たな展望を与えたのではないかと続けた。

「白間はNMB48の1期生として初期から活躍しているメンバーで、最近は『高嶺の林檎』のカップリング曲『山へ行こう』単独センターを務めるなど、次世代メンバーの中でも急先鋒として活躍してきた一人です。また、先日AKB48の38thシングル選抜にも抜擢されていたり、『選抜総選挙』のガイドブック『AKB48総選挙公式ガイドブック2014』の表紙にも起用されるなど、AKB48グループ内でも急速に知名度が上がっています。矢倉については、チームMでセンターとしてすでに活躍しており、AKB48のチームAのメンバーも兼任するなど、2期生ながらに頭角をメキメキと現しています。総選挙では双方ともに40位台でしたが、グループ内で次世代メンバーとして真っ先に名の挙がる存在ですね。NMB48には、彼女たち2人以外にも吉田朱里や薮下柊、上西恵、渋谷凪咲、石塚朱莉といった、次の顔となり得るメンバーが沢山います。彼女たちは今回の人事で“絶対的センター・山本彩”という牙城が崩れ、『山本、渡辺の卒業まで待たずして、自分たちもセンターを担える』という自覚ができたことでしょう。公演後に、吉田はファン向けのプライベートメールでそういった旨の発言をしていましたし、早速効果が表れたといえますね」

関連記事

インタビュー

もっとみる

Pick Up!

「アーティスト分析」の最新記事

もっとみる

blueprint book store

もっとみる