S・ワンダー絶賛「天才ハーモニカ少年」の今 ブルース色の強いガレージロックでフェス席巻中

20140526-monster01.jpg

 

 1996年に放送されていた『超天才・たけしの元気が出るテレビ!!』に「天才ハーモニカ少年・太郎」として出演し、国内大物ミュージャシャンたちと共演。6歳でニューヨークハーレム・アポロシアターのアマチュアナイトで準優勝し、あのスティービー・ワンダーから絶賛を受けた千賀太郎という少年を覚えているだろうか。現在24歳となった彼は、筋骨隆々とした体型に青色の髪、腕にはタトゥーという当時からは全く想像もつかないような見た目になっているのだが、それ以上に彼のやっているバンドは予想できないものになっていた。

 バンドの名前はMONSTER大陸。現代社会に向けたシニカルな日本語詞を、50~60年代のガレージロックにブルースハープを絡めたサウンドに乗せて歌い上げるバンドだ。

HERE / Song by MONSTER大陸

 これまで千賀の活動を積極的に公表することがなく、あまり騒がれてはいなかったMONSTER大陸。だが、5月27日の『Barakan Morning』(InterFM)内で、DJのピーター・バラカンが千賀の過去と共にバンドのことを紹介。それにより「天才ハーモニカ少年・太郎」を知っていたリスナーが彼らの音楽性に興味をもち、急速にその名が広まっているという。

 昨年は『FUJI ROCK FESTIVAL’13』に出演、今年は『ARABAKI ROCK FESTIVAL』、『GREENROOM FESTIVAL』でパフォーマンスを披露した彼ら。特に『ARABAKI ROCK FESTIVAL』では、THE BACK HORNのステージに千賀が参加し、「冬のミルク」を演奏。約1万人の観客の目を一身に浴び、若年層のロックファンにも認知されるようになった。

 また、5月31日に行われた『Shimokitazawa SOUND CRUISING2014』では、入場規制が起こるほどの動員を記録し、翌日のiTuneアルバムブルースチャートで1位を獲得した(6月1日付)。

 今後の活動として、7月2日にサードアルバム『進撃』をリリースするほか、各地で行われるイベント・フェスにも続々と参加することを発表している彼ら。ブレイクに向かっていく彼らの活動からは、引き続き目が離せない。

(文=中村拓海)

■リリース情報
『進撃』
発売:2014年7月2日(水)リリース
価格:¥2,000(tax out)

【収録曲】
1.Happy Dance
2.HERE
3.NABACCALIDA
4.地球から人が宇宙へ
5.ランドリー
6.first scene
7.typhoon
8.STEPPING STONES(G.LOVE & Special Sauce cover)
9.SHAME
10.get myself back

関連記事

インタビュー

もっとみる

Pick Up!

「アーティスト分析」の最新記事

もっとみる

blueprint book store

もっとみる