「モー娘。は、過去の自分を成仏させてくれる」“負け美女”犬山紙子が同性ファンの心理を解説

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愛犬「コロッケ」とともに写る犬山紙子氏

 モーニング娘。の“逆襲”が続いている。社会現象にもなった2000年前後の黄金時代から一転、一時期はかなりメディア露出が減っていたが、その間もライヴを重視し、ダンスと歌の質を上げ続けていた。ここにきてその努力が実りはじめ、EDM路線の楽曲とフォーメーションダンスによる高いパフォーマンス力で、2013年はシングル3作が連続でオリコン1位を獲得。同時にファン層も広がり、他のジャンルのアーティストや著名人にも「モー娘。好きを公言する人が増えてきた。今回は『負け美女』などの著作で知られる人気コラムニストの犬山紙子氏に、女性ファンから見たモーニング娘。の魅力、女性がアイドルを応援する心理などについて語ってもらった。

――まずは、モーニング娘。に興味を持った経緯を教えてください。

犬山:私が10代後半のころに大ブレイクしましたが、当時は普通にカラオケで歌うぐらい。その後もそんなに意識してなかったのですが、あるとき「One・Two・Three」をYouTubeで何となく見たら、ダンスがビックリするレベルでかっこよかったんです。歌もうまいし、曲もよくて、衝撃を受けて50回ぐらい何度も何度も聞いてCDを買いに走って。でもって、Twitterなどで人とシェアせずにいられない力もあった。するとそれを見た人がまたシェアをしてという感じで、これからもっと再評価されるだろうと感じていました。

モーニング娘。『One・Two・Three』( UP FRONT WORKS Z = MUSIC =)

――犬山さんは、モーニング娘。のどこに一番の魅力を感じますか?

犬山: 女が好きな女って、かわいいだけじゃなく、どこか「かっこよさ」があると思います。モー娘。も、まず踊りがかっこいい。「Help me!!」のフォーメーションダンスも最高でした。今のエレクトロサウンドも、かっこいい中につんく♂さんらしさもあって、いい曲ですよね。

それから、長い歴史があるところにも惹かれます。私は漫画好きでオタク気質のなので、その山あり谷ありのストーリーを読み解くのも楽しいし、その中での女の子たちの頑張りを知るのもおもしろさのひとつです。

――AKB48などは「発展途上の女の子たちを応援していく」という楽しみ方なのに対して、ハロプロは「アイドルのプロ」という感じがしますね。

犬山: 他のアイドルグループがどうかはわからないのですが、ハロプロは最初からしごいて、プロとして育てますよね。ダンスのレッスン風景も凄く厳しいし、先輩が後輩の面倒をきちんとみていて。ただ、もちろん喧嘩することもあるのだろうけれど、メンバー同士があまりギスギスせず、伸び伸びとやっているように見える。それは、つんく♂さんが彼女たちを「商品」だけではなく「人」として見て、幸せになることを願ってプロデュースしているからなのかな、と思っています。

犬山:AKB48は最近、指原さんが「おじさん相手だから、そんなに歌も踊りもうまくなくていい」という意味合いのことを言って話題になりましたよね。これはこれで正解だと思うんですけど、対照的なハロプロも正解なんだろうなって。同じアイドルでもそれぞれ個性が全然違ってて凄く楽しいです。

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